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祝公開!「インビジブル・ウェーブ」舞台挨拶
二回目上映前の巻


司会: 早速本日初日に駆けつけて下さった、これより作品をご覧になるお客様なんですが、ご挨拶をお一人ずつお願いいたします。 まずは浅野さんから。

浅野: 皆さん、今日は本当にありがとうございます。 先程舞台挨拶やりまして、見る前の人だと思って挨拶してしまいまして、今度がこれから見る方なんですね?

司会: その通りです。

浅野: すいません。 つい解かってないで、ネタばらしとかしちゃうタイプなので、余計なことしゃべらないようにしようと思うんですけど、何しろ2年くらい前に撮った作品なんですけど、非常に奥の深い作品に仕上がってますので、じっくり見てください。 よろしくお願いします。

司会: ありがとうございます。
では光石さん、お願いします。

光石: 今日はどうもありがとうございます。 この作品は2年前に香港の制作会社で、アジアの力が結集して、浅野さん筆頭に作った映画ですので、皆さん堪能して帰ってください。

司会: ありがとうございます。
では、質問を色々とさせていただこうかと思いますが、まず浅野さんに質問させていただきます。 今回の「インビジブル・ウェーブ」、この作品は元々「地球で最後のふたり」、こちらの監督、脚本、それから制作スタッフと再びタッグを組んだ作品となりました。 再び一緒に作品を作ってみようと思われたきっかけはあったんでしょうか?

浅野: そうですね、前作でも非常に良い結果を出して、それで現場でもやっぱり、もう絶対うちらは次があるだろうという雰囲気もありましたし、自分の中でも本当に勉強になることが多々あったので、この人たちとまた映画作りが出来ればと思って、誘っていただいたときはすぐにやりたいという気持ちになりました。

司会: そうですか。 そして今回は海外ロケがあって、その主な土地にタイがありますけれども、タイを再び訪れらえれて、何か印象が変わった点などありましたか?

浅野: そうですね、大体僕が行く、まぁけっこうタイでも色んな所に行ってるんですけど、プーケットに行ったのは初めてだったんですよ。 それであの丁度津波の、地震とかの後だったんで、正直僕もちょっと怖かったとこがあったんですね、大丈夫なのかな?って、でもスタッフも、「もう全然大丈夫だ」って言われて、行ったらやっぱりめちゃくちゃ美しくて。 それであの津波の後のせいか観光客ほとんどいなかったんですよね。 だからすっごい美しいのをそのまま見させていただいて、それはやっぱり、けっこうショック受けましたよね。

司会: そうですか。
光石さんは、ちなみに今回の撮影でタイは初めてなんですか?

光石: そうですね。

司会: そうですか。 訪れてみて、タイという国はどういった印象を持たれましたか?

光石: いや本当に、タイの人たちの人柄がもう本当に良くて。 それでご飯もすごく美味しくて。 実はちょっとエスニックは僕苦手かなと思って、すごいカップヌードル大量に持って行ったんですね

司会: 日本から?

光石: はい、一ヶ月の滞在だと思ったんで、大量に持って行ったんですけど、結局一つも食べないで、そのまま持って帰ってくるくらい美味しかったですね。

司会: そうですか。 大量って、どのくらい持って行かれたんですか?

光石: いや、多分ね14、5個だったと思うんですけど。

司会: けっこうカサ張りますよね?

光石: はい。 最後は置いて帰ったり、色々しましたけど。

司会: そうですか、解かりました、ありがとうございます。
では続いてお二方に伺って行こうかなと思いますが、ペンエーグ・ラッタナルアーン監督との思い出に残るエピソードを教えていただきたいんですが、浅野さんいかがですか?

浅野: そうですね、監督は...思い出に残るエピソードですか、けっこう一緒にいる時間が長くて、それでもう撮影以外の時間でもけっこう一緒に何か遊びに連れて行ってくれたりとかしていて、本当にお兄さん、みんなにピートン、ピートン、「ピー」ってのが「〜さん」みたいな感じだと思うんですけど、ピートン、ピートンってすごいみんなに親しまれてるというか、ええ。 僕なんか本当いっつもくっついて、頼って、面倒見てもらってる感じでしたね。

司会: へぇ、兄貴的存在だったんですね。

浅野: そうですね。

司会: へぇ。
光石さんは今回初めて監督とお会いして、お仕事されたわけですが、どういった思い出が残ってらっしゃいますか?

光石: そうですね、何かエピソード的なものはあまりないんですけど、やっぱりスタッフが、そこに監督に、監督が目指す方向にちゃんとそれをケアしようとか、手助けしよう、みんな監督の方をちゃんと向いて、作品の方を向いてるっていう印象は強く持ちましたね。

司会: そうですか、また一緒に仕事をしてみたいなと思えるようなタイプの監督ですか?

光石: もちろんですね。

司会: そうですか、ありがとうございます。
さぁ、そして浅野さんに伺いたいんですが、これからご覧になる方はきっと、私にもって思う方は私だけではないと思います、料理を作るシーンがあるわけですが、普段も料理はされるんですか?

浅野: 普段は全然、本当たまにしかしないですね。

司会: 得意料理は何ですか?

浅野: 得意なのは...何なんだろうな?でも餃子は好きで良く作りますけど。

司会: 餃子ですか!? 具だとか何だとか、その焼き方だとかに浅野さん流のこだわりがあったりするんですか?

浅野: いや、僕はもう本を見てきっちり本の通りに作りますね。

司会: へぇー! けっこうノリで作られるようなイメージを勝手に持ってます。 そうですか、几帳面でいらっしゃるんですね、そこ。

浅野: そうですね。

司会: ええ、じゃ失敗もなく?

浅野: そうです。

司会: 解かりました。

浅野: もう本の通りですから。

司会: なるほど、解かりました。
では続いてなんですけれども、これはお二方に伺いたいんですけれども、様々な国から、今回の撮影に関しては、キャストやスタッフが集まってるかと思います。 そういったわけで、コミュニケ−ションに関してはもちろん、様々な言語が飛び交っていたんじゃないかなと思いますが、英語の台詞は特に浅野さんが多かったりとか、そういった外国語、外国人の方とのコミュニケーションの部分で苦労された点とか、逆に楽しかった点とかありましたか? 浅野さん、いかがでしょう?

浅野: そうですね、そんなに苦労したことはないですかね。 本当にさっきも光石さんがおっしゃっていたように、タイの人がめちゃくちゃやっぱり温かい人たちで、それにやっぱりかなり救われまして、それでカメラマンのクリストファー・ドイルさんもすごく明るい人ですし、他の香港からの方も、面倒見てくれる人たちもすごいのんびりしてる人たちですから、特にだから言葉が解からなくても、何か大丈夫って雰囲気がありましたね。

司会: 話されるときは英語なんですか?

浅野: 英語とか、めちゃくちゃなタイ語とか

司会: タイ語も使われてたんですか?

浅野: けっこう僕は前作でも同じスタッフに面倒見てもらってたんで、「お腹空いた?」とか「暑い?」とか、そういうのはタイ語がちょっとわかるんですよ。

司会: へぇー!

浅野: で、「大丈夫、」みたいな。 大体答えるのは「大丈夫」か「お腹空いた」って言うくらいですね。 それくらいはタイ語で。

司会: 今でも覚えていらっしゃいます?

浅野: 覚えてます。

司会: ちなみにちょっと教えていただけます?

浅野: 「お腹が空いた?」が「ヒュー・マイ↑」。 要するに「マイ」っていうのが「〜ですか?」みたいな部分だと思うんですけど、ヒューっていうのが、ヒュー↓って言うと、お腹空いたぁ!みたいな。

司会: 覚えておくと便利ですね。

浅野: そうですね。

司会: 大丈夫は?

浅野: 大丈夫は「マイ・ベライ」、「マイ・ベライ・ガップ」。

司会: あぁ、かっこいいですね。

浅野: (^o^)\

司会: 拍手が起こりました。 納得でございます。 でもたくさん使われたなっていうのが良く解かりました。

浅野: マイ・ベライはもう、本当に使いましたよ。

司会: ぜひ今日も皆さん、マスターして帰ってください。
じゃあ光石さんはいかがだったんでしょうか? 今回はタイの方々とのコミュニケーションとかも本当に初めての体験ですよね? 苦労されたりとかは?

光石: いや、まぁ別に、苦労もしてない、ええ。 でもまぁニコニコしてうなずいてましたんで。 そうしたら周りが全部やってくださるんで、ええ。

司会: とにかくうなずいておくと?

光石: はいはい、うなずいてニコニコしていれば、はい大丈夫でした。

司会: その一ヶ月程のロケの中で、覚えたタイ語はありますか?

光石: アローイ。

司会: お!それは何ですか?

光石: 何かおいしい、アローイ、アローイ。

司会: へぇ。

光石: 結局、ご飯に関することなんですね。

司会: 解かりました、貴重なお話をありがとうございました。
さぁ、そしてですね、これから作品をご覧になる方なので、軽くオブラートに包んでいただきたいんですけれども、すごくかっこいい作品の中で、ユニークなシーンなどもありますよね、この辺を見て欲しいなというポイントを教えていただきたいんですが、浅野さんいかがでしょうか?

浅野: そうですね、ひょっとしたら、だから、見出して、けっして明るい雰囲気で始まったりする映画ではないと思うので、何かそういったテンションに飲まれると、あれ、これって笑って良いのかな?って所が出て来ると思うんですよ。 そこはでも大いに笑って良い所なので、比較的、だから面白い所は素直に面白いと受け取ってもらえると解かり易いかなと思うんですけどね、はい。

司会: なるほど、そのストーリーの流れのそのままに素直にと。

浅野: そうですね、けっこう本当に、これけっこう笑えるなぁって所は、きちっと監督考えて、ユーモアを盛り込んでるんで、はい。

司会: 解かりました、まさに作品の「波」に乗っていただきたいということですね。
では光石さん、いかがでしょうか?

光石: えっと、全くもう浅野さんのおっしゃる通りで、そんなに難しい映画でもないので、ここに映し出されるそのままを見て、皆さん笑ってもらったりしていただければと思います。

司会: 解かりました。 ちょっと一足先に見させていただいたんですが、本当にすごく良い形で余韻の残る素敵な映画だなと思いました。 大人が楽しめる作品だなと思いまして、これからもお二方にはそういった作品を次々と作って行っていただきたいなと、一映画ファンとして感想を持っております。

浅野: ありがとうございます。

司会: そしてですね、最後の質問となるんですけど、お二方に伺います。 今回の作品というのは、愛する人を殺めてしまって、全てを失った主人公のキョウジが、旅先で本当の自分を発見するという粗筋になっています。 お二人は実際に旅に出て、何か新しい発見があったりとかされますか? 

浅野: そうですね、この撮影中もそうなんですけれど、タイのホテルなどで、どうしても日本の感覚しか僕は持ってないから、日本の感覚が正しいと思って、タイの人にもそれを押し付けてしまう瞬間が多々あって、でもやっぱり思い通りには全く行かなかったですね。 何かこう、「めちゃくちゃ水道管がうるさいんだけど、何とかしてくれよ!」みたいに電話を掛けて、「眠れないよ!」みたいな感じで電話掛けても、「あぁ、じゃ5分後に電話しま〜す。」とかいって、「ちょっと待ってよ!」って切られたりとかして、で5分経っても絶対電話掛かって来ないんです。 「俺、5分前に電話したんだけど」って、「はぁっ、誰?」みたいな。 そういうことを、だから一々腹立ててはいけないんだなと。 流れに乗って行かないといけないですね、旅では、そういうのは、はい。

司会: そうですね。 今のエピソード、ちょっとこう、作品これからご覧になると、リンクする場面がありますね。

浅野: ええ、リンクする部分が。

司会: はい、楽しみにしてください。
では光石さんはいかがですか?

光石: そうですね、僕は今回に限っては、もう本当に快適に過ごしたので、苦労することもなかったし、発見と言われましても...一人で全然過ごしても平気だなっていうくらいのことで、発見出来たのは。 後はもう全然快適に過ごして。 でも特に今回は何か、次の日に朝会って、浅野君とお話しすると、色んなエピソードがたくさんあるんですね。 僕はすごい快適に、ホテルの対応もすごい満足してるのに、浅野さんはね、そういう目に、何か今回は会ってたみたいですね。

司会: ジョーカーを引くことが多かったんですね。

浅野: ちょっとこれ、もういいよって話なんですけど、でもそのホテルで次の日に「アサノ、昨日は大丈夫だったの?」って、けっこうスタッフの人にも聞かれて、「何が?」みたいな。 何か昨日はまた大地震が来るっていって、緊急でみんなロビーに集められたっていう。

光石: 地震があって

浅野: 全く聞いてないですよ。 俺だけ全く呼ばれてないんですよ。 多分だからそのホテルの人は、あいつうるせぇから放っとこうみたいな

光石: みんな集まってたんです、ロビーに、スタッフ全員集まって。

浅野: 夜中にですよね。

光石: 夜中に、2時くらいに、で軽い地震があって、貴重品持って下りて来なさいってのが。 で浅野君だけ下りて来ないのね。 どうしたんだろ?とは言ってたんですけど、でもホテルの人間には言ってあるって言うんですけど

浅野: いやいや、もういたって快適に寝てました、その夜に限っては。

司会: 大変でしたよね、下手したらもう動けなかったかもしれないですものね、大変。

浅野: びっくりしましたよ。

光石: 知らなかったの?

浅野: 知らなかったです。

司会: それ、水道のクレームの後の話ですか?

浅野: 僕はもう水道の話以外にも多々あるので、ロビーに行ってはいちゃもん付けてたんです。

光石: ご飯もね、何か

浅野: ご飯とか、何だかんだ言ってクレームつけてたから、こいつはもう相手にしない方が良いって言ってたんじゃないですか。

司会: 教えとくのやめとこうみたいな。

浅野: すごいですよね。

司会: でも良かったですよね。快適な睡眠の後に知った事実ですから。

浅野: そうですよね。

司会: ありがとうございます。

浅野: スイマセン。

司会: いえ、貴重な話を色々伺えて、本当に楽しかったです。
では最後になります、これから作品をご覧になるお客様に、お一人ずつ最後にご挨拶をお願いいたします。

浅野: そうですね、2年前に撮影した作品ですけども、本当に今見ても全くその、今の日本の人たちが見ても全く自分に当てはめることが出来るような作品ですから、ぜひどこか良い入り口を見つけて、どんどん映画にのめり込んでもらえると嬉しいです。 よろしくお願いします。

司会: ありがとうございます。

浅野: ありがとうございました。

司会: 光石さん、お願いいたします。

光石: そうですね、色んな国の人が、色んなスタッフが入り混じって作った映画ですので、本当に色んな、今浅野さんもおっしゃったように、入り口があると思います。 ですので、一度と言わず、二度三度と見ていただければ、で友達に紹介していただければ幸いです。 よろしくお願いします。

司会: ありがとうございました。

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更新:2007.05.29(火)
Kaori