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祝公開!「乱歩地獄」舞台挨拶

シネセゾン渋谷上映後の巻


司会: 早速皆様からご挨拶をいただきたいと思います。 まずは「火星の運河」の竹内監督、よろしくお願いいたします。

竹内: こんにちは、ありがとうございます。 このようなわけのわからない映画にたくさん来ていただいて、本当にスイマセン。 終わり。

司会: どうですか?今日初日を迎えて、そしてこの「火星の運河」ってアイスランドでも撮影行ったんですよね?

竹内: ええ、まぁアイスランドってのが割と先行してるんだけど、別にあれがアイスランド的かというと、アイスランド一帯がああだったのじゃなくて、あの場所を実は我々「大島」って呼んでて、向こうのスタッフもオオシマ、オオシマって言ってて、だからまぁ特別にアイスランドがどうこうということではないんですけど、でも行ってよかったなと。

司会: ご自分の作品の中でこだわった点というのはどこですか?

竹内: 浅野君の寒さ対策。

司会: はい、どうもありがとうございました。 竹内監督でした。
さぁそして全編に登場します浅野忠信さんです。 よろしくお願いします。

浅野: どうもありがとうございます。

司会: 浅野さん、初日を迎えてまず、これだけの観客の方を前にしての感想は?

浅野: そうですね、非常に嬉しいですね。 僕は4つの作品にそれぞれ出さしてもらったんですけど、それぞれ本当にけっこう大変な思いをしたりとかしてたんで、やっとそれをみんなに見てもらえるので良かったです。

司会: 全編を通してご覧になってみての作品の印象というのは感想はいかがですか?

浅野: もう、最初見たときはお腹一杯になっちゃいましたね。 もういいや!という、ハイ。

司会: さて今回お伺いしたいのが「火星の運河」、「蟲」それぞれの撮影エピソードがありましたら教えてください。

浅野: 話し出したら止まらないですよ、これ、本当に大変な思いをしたので。 今竹内監督が言ってくれたように、本当に寒いんですよね。 晴れれば半袖でもいられるんですけど、曇って風が吹くと本当に日本の真冬状態なので、そこで僕は言ったら全裸でいるんで。他の人はみんなスキー服みたいなの着てんですよ、おいおい!と思って。 で、ちょっと風邪気味だったりして、もうえらい騒ぎで。 もうちょっと話しちゃうと、撮影終わって疲れて帰ってるときに、車が事故に遭いそうになって、パンクしたんですよ、そのパンクの交換したのが僕ですね。 ほとんどやりました。そのドライバー、びびっちゃって何も出来なくなっちゃって、俺何やってるのかな?と思って。 カネコ監督の方はですね、こっちもけっこう大変で、僕は緒川たまきさんの体に色々ペイントしなきゃいけなくて、僕は僕で血だらけだし、二人で何をやってんだ?みたいな感じで、けっこう朝まで撮影して、それはそれで大変でしたね、ハイ。

司会: はい、どうもありがとうございました、浅野忠信さんでした。
続きまして「鏡地獄」の主演になります成宮寛貴さんです、よろしくお願いします。

成宮: 成宮です、今日は皆さんありがとうございます。

司会: 成宮さん、今日初日を迎えて、ご自分の作品出来上がって、お客様に向けていかがですか?感想は。

成宮: そうですね、嬉しいですね、本当にたくさん集まっていただいて。 えっとすごく重要な要素としてSEXするシーンとかSMのシーンとかがたくさん出て来るんですけど、カットがなかなかかからなくて、本当にどうしようかな!?って思っちゃったくらいのシーンだったんで、ちょっと実際にそういうことやるの恥ずかしいなって感じです、ハイ。

司会: 今回の役はどうやって役作りして行きました?

成宮: そうですね、実相寺さんの世界観って常にすごくストイックな、スタッフを含めて全員がこう一生懸命作品作りしているんで、自然と入って行けましたね。 台本読んだときに、この台詞はこういうふうに言い回した方が良いだろうなとか、透っぽいだろうなってとかいうようなことは考えましたけど、後は目の動かし方とかその辺くらいですね。 後はもう自然に入って行けるような雰囲気でした。 浅野さんが、ずーっと黙って座ってるんです、下向いてこうやって座ってるんですけど、かっこいいんですよ。 で何考えてんですか?って聞いたら、何も考えてないって言うんですよ。 (浅野に)何考えてるんですか?

浅野: いや、何も考えてなかった。

成宮: (笑)ズルいですよね。

浅野: イヤイヤ(笑)

司会: どうもありがとうございました。
本日は実相寺監督がこちらに来ることができなかったんですが、コメントが届いておりますので、皆様に私の方からご紹介させていただきたいと思います。 実相寺監督からまずは皆様へのコメントになります。

実相寺:
(代読)
 
ご贔屓筋の皆様
賑々しくご来場賜りまことに有難うございます。
この秋口から私は体調を崩し、口上に関われませんことを何卒お許しください。
私にとっては三作目の乱歩物ですが、気鋭の方々の映像に挟まれて、老僕肩身を狭くしておりました。
今後とも通院加療の上、映像の業界に戻り、幾つかの作品を遺したいと夢を見ております。
皆様のご支援を宜しくお願い申し上げます。
実相寺昭雄
司会: それから成宮さんにも実相寺監督からコメントが届いておりますので、私から代読させていただきたいと思います。

実相寺:
(代読)
   
成宮寛貴様
「鏡地獄」は貴方の存在感に全てを委ねました。
そのことがあの映画の全てだったと思います。
出会いの場を作ってくださった製作者の方に感謝をしております。
また是非ご一緒に仕事をさせて頂きたいということを励みに体を整えたいと思います。
凛呼たる独自の輝きに益々の磨きが掛かることを期待しています。
実相寺昭雄
成宮: ありがとうございます。

司会: どうですか?実相寺監督からメッセージをいただいて、改めて監督の印象は。

成宮: 実相寺さんて何も、ほとんどしゃべらないんですよね。 多分そういうふうに心がけているのかもしれない。 あまり役者と顔合わせない。 最初に、お早う!って言って、最後はバイバイ!って言うくらいで、ほとんど話しないんですけど、全部、僕のやる芝居の良いところを全部見てくれてるような、そんな何か大きな器を、僕が言うのもナンなんですけど、持っていらっしゃって、僕は最初からもう監督のことをすごい信頼して、自由に出来ました。またご一緒に仕事が出来たら嬉しいです、僕も、はい。

司会: どうもありがとうございました。
続きまして「芋虫」の佐藤寿保監督、よろしくお願いいたします。

佐藤: あ、どうも初めまして、佐藤です。 映画ご覧になっていただいた後なんで、非常に照れ臭いというか、恥ずかしいんですけど、こんなたくさんの方々に見ていただいて、非常に光栄です。

司会: あの監督、今回この「芋虫」という作品は非常にエキセントリックというか、奇抜なストーリーですが、こちらの作品を今回監督として選んだ理由は?

佐藤: 元々子供の頃から、「少年探偵団」から始まって、非常に乱歩的な怪しげな世界っていうのは大好きでして、大人になって、その中でも最も怪しげな世界っていう、「芋虫」の原作というのは、元々やりたいってのはありましてね、それで「芋虫」だけではない、乱歩の持っているテイストというか、それをちょっと凝縮してやってみました。

司会: はい、どうもありがとうございました。
続きまして、主演の松田龍平さんです。 よろしくお願いします。

松田: 今日は「乱歩地獄」を見に来てくれてありがとうございます、はい。

司会: ありがとうございます。 龍平さん、出来上がった作品をご覧になってみてのまず感想は?

松田: 感想は、すごい、そうっすね、お腹一杯っていう。

司会: (笑)浅野さんと一緒ですね。 今回は映画ご覧いただいた方なのでお話出来るかと思うんですが、ご自分の役どころで役作りをどのようにして行きましたか?

松田: そうっすね、台本を読んだままのイメージでやりました、ハイ。

司会: 「芋虫」の世界観って、龍平さんから見てどんな印象をお持ちですか?

松田: そうですね、でも今回「鏡地獄」と「蟲」だったり、何かどれも微妙に似てるというか、何か始め僕の出てる作品だけ見て、その後にその他全部、四つ合わせて見たんですけど、何か一つ見るだけよりも、四本立て続けて見ることのインパクトの大きさというか、そんなのを感じましたね。

司会: はい、どうもありがとうございました、松田龍平さんでした。
そして岡元夕紀子さんです。 よろしくお願いいたしします。

岡元: よろしくお願いします。 今日は来てくださってありがとうございます。

司会: 岡元さん、今回は非常に大変な役どころだったんじゃないかなと思うんですけども、この役を引き受けた理由って何だったんですか?

岡元: そうですね、台本を読んだときに、本当に難しそうだなとは思ったんですけど、でもこれをやれたらすごく勉強になったりとか、楽しいんじゃないかなと思って、引き受けさせていただきました。

司会: 出来上がった作品をご覧になっていかがでしたか?

岡元: びっくりしました。 何か今までの乱歩作品より全然、何かまた違う乱歩作品になっていたので、それに出れたことがすごく嬉しかった、はい。

司会: はい、どうもありがとうございした、岡元さんでした。
続きましては「蟲」になります、緒川たまきさんです。 よろしくお願いいたします。

緒川: よろしくお願いします。 今日はお越しいただいてありがとうございました。

司会: 緒川さん、先ほど浅野さんも、この「蟲」は大変だったっていうふうにおっしゃってましたけれども、どのように大変だったんでしょうか?

緒川: ええ、撮影が2月のとても寒い日にありましたので、横たわっていますと、底冷えがしているスタジオの床の、冷蔵庫の中のような状態で、その上に、スタッフの方が気を利かせてくださって、血糊なども少し温かくしてくださったんですね。 あっという間に冷えてしまうんですね。 で、冷えたところにもう一度ちょっと生温かい絵具がかかって、また冷えてっていう。 一度冷えると、少し温めてもあまり意味がないというか、休憩時間にストーブにあたっても、何の慰めにもならない。 心の中は、周りを見ればスタッフの方、大好きな方ばかりでしたし、浅野さんとご一緒ですし、すごく幸せだったんですけど、体力的には今までで一番痛くって、寒くって、と思っています。 でも、過ぎてしまえば本当に、一番っていうのは良いことだなと思っています。

司会: はい、どうもありがとうございました、緒川たまきさんでした。
色々なお話が出て来ましたけれど、カネコアツシ監督、お願いいたします。

カネコ: どうも、突然何か映画監督になってしまったカネコと申します。 皆さん、本日はありがとうございました。

司会: ありがとうございます。 カネコ監督、浅野さんですとか緒川さんから、とにかく大変でしたというふうにお話が出てますけど、今まで漫画という世界でやられていて、今回映像で監督を果たしたわけですけど、撮影してみていかがでしたか?

カネコ: 基本的に漫画も映画も物語を作って、それを語るという点においてはそんなに変わらないと思って臨んだんですけども、やはり漫画は一人で描いていまして、映画はみんなで大勢でワイワイと作るのが殊の外楽しくてですね、すごく大変な思いをさせておいてナンなんですけれど、あんまり楽しくて、ずっとヘラヘラ笑ってました、はい。

司会: 出来上がった作品を改めてお客様に見せて、どんな感想をお持ちですか?

カネコ: 怒ってないといいなぁっていう。

司会: いやもう、大丈夫ですよね?

カネコ: リアクションないですね。

司会: はいどうもありがとうございました。 カネコ監督でした。

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更新:2005.11.09(水)
Kaori