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激闘!「東京ゾンビ」プロモーション

プレミア試写会舞台挨拶の巻


司会: それではご挨拶をお願いいたします。 浅野さんからお願いします。

浅野: はい、今日は皆さん本当にありがとうございます。 あのですね、去年撮影をしまして、本当に過激な内容で、本当に撮影もけっこう面白くてですね、それをやっと皆さんに見ていただけるというので本当に嬉しく思っております。 どうもありがとうございます。

司会: ありがとうございます。
哀川翔さん、お願いします。

哀川: どうも今晩は、哀川です。 本当に大勢の方々に今日も試写を見ていただくわけですが、ハゲをやっております哀川です。 見終わった後には、みんなに「ミッちゃん」って呼ばれるのかな? どうぞ最後までごゆっくり楽しんで見てください。

司会: ありがとうございます。
それではお話しうかがって行きたいと思いますが、まずやっぱりお聞きしたいのは、この髪型、お二人、等身大のスタンディングの横に立っていただいてくださっているんですが、浅野さんはアフロ、それから哀川さんはハゲのカツラを着用したという役柄でね、最初にこの映画のお話が来たときは、それぞれどういった心境だったのでしょうか?まぁ髪型も含めてということでなんですが、浅野さん、はい。

浅野: はい、えっとですね、僕はまぁ最初にお話をいただいたときに、もう原作も面白いですし、なぜか僕はもうアフロだなっていうふうに思ってたんですよ。 それで哀川翔さんと一緒にお願いしたいんですっていうふうなお話しいただいて、翔さんがやってくれるんであれば、絶対やりたいと思ったんですよね。 でも実際の話、その翔さんの気持ちというのは僕はわからなかったんで

司会: 哀川さん、どうでしょう?

哀川: 自分の気持ちですか? 言っちゃって良いですかね?

司会: はい、お願いします。

哀川: いや本当に花くまさんの原作、並びに佐藤佐吉監督の脚本が素晴らしくてですね、で共演者が浅野忠信、これはもうやるしかない!と、そういう気持ちで読みましたよ。 最高の脚本でした。 で読み終わって、ふと思ったんですね、ハゲ誰?って。 いや、それはね、本当クランクインする直前までですね、まぁ微妙な展開がありまして。 あの、監督もなかなか言ってくれないんですね。

司会: あぁ!どちらかという。 はいはいはい。

哀川: ええ、どっちがどっちか。 読めばわかるじゃないかみたいな感じなんですけど。

浅野: ハイ。

哀川: まぁただあの、何となく予感してた通り、ええ、私がミツオ役で、しっかりとハゲさせてもらいました。 まぁ現場の初日に関しては、もう胸を張ったハゲ

司会: 正々堂々と?

哀川: ええ、そんなようなハゲをやらせてもらいました。 なかなかイイ感じでしたね。

司会: 覚悟は、じゃあもう決まったって感じで臨まれたわけですよね?

哀川: 3ヶ月くらいかかりましたね、ええ。

司会: でもね、日本映画を背負って立つお二人なんですけど、意外に今回初共演なんですよね?

浅野: そうです、はい。

司会: 共演される前の印象と、された後、実際の印象ってどうでしたか?

浅野: そうですね、あの、僕の中ではもちろん小さい頃から見てる翔さんがいたので、色んな翔さんが頭の中にあったんですけど、やっぱり共演さしていただいて、なるほどなという、もうやっぱそれ以上のパワフルなお芝居と、あと色んな役に対する取り組み方という、すごく勉強になりまして、また新たに翔さんが大きくなりましたね、はい。

司会: はぁー。 哀川さん、いかがでしょう?

哀川: 自分はやっぱりこう浅野忠信というね、その日本映画一つ、新たな日本映画を切り拓いた男の一人じゃないですか、ですからこの共演という話に関しては、非常に嬉しく思いましたよね。 また現場で、懐が深いというかね。 まぁ自分はけっこう直球派なんですけど、芝居に関しては、人生に対しても、ええ、それで生きているんですが、時々暴投があるんですね。 ええ、ど真ん中狙ってるつもりでほおっても。 それをこう軽くキャッチして、また軽く投げ返して来るっていう浅野忠信のその芝居の懐の深さっていうのに感動しましたね。 またいつかね、「東京ゾンビ」を撮影しながら、今後とも長い付き合いをしていただきたいなと。

浅野: ハイ。

司会: 改めてって感じですかね。 でまぁこの物語、地味な柔術で強い男になることだけを夢見て来た二人、それがこう、東京を埋め尽くすゾンビと戦うっていう物語なんですが、何か1ヶ月間道場に通われて、でこの柔術、すごく練習つんだってことに

浅野: はい、やりましたね。

司会: どうでした?柔術。

哀川: あの、柔術が要の作品でもありますから、ある程度こう形があればなと思ったんですが、非常に難しいスポーツですね。 ですからまぁ、前もってやっておいて本当に良かったというね。 あの現場に入る一月くらい前から、シーンに合わせてもうプログラムを組んでいましたからね。

司会: あ!そうなんですか。

哀川: はい。

司会: かなり難しい意技とかもあったらしいですね。

浅野: ありましたねぇ。

哀川: ねぇ、一個使わせてもらいましたけど、はい。

司会: それはどんな感じの技?

哀川: きゅきゅきゅきゅきゅっていう

司会: きゅきゅきゅきゅきゅっですか? でこの映画、花くまゆうさくさんの同名コミックが原作ということで、花くまさん自らかなり強い柔術ファイター、今回指導もなさったんですか?

浅野: そうですね、ほとんど、はい、花くまさんが現場にいてくださって。

司会: 花くまさんてどんな方ですか?

浅野: いやぁ、不思議

哀川: まぁ普段はね、物静かな、あまり多くを語らない方なんですが、柔術に関しては、キレはもうとてつもないですね。 まぁ今回、ゴリというね、最強の柔術家もやっているんですが、設定の芝居でですね、もう見ていただくとわかるんですが、もうゴリになってるんですよ。

司会: 何かあれですか?原作者というよりも、やっぱりファイター!って感じですか?

哀川: そうですね、もう柔術をこよなく愛してるっていう。また柔術家の方々っていうのは、渡辺さん、今回道場のね、師匠という、ものすごく穏やかなんですね

司会: はぁー。

哀川: ええ、あのニコニコした裏側に柔術が潜んでいると考えると、ええ、とても不気味な恐さをね感じるわけですが。 ただ要するに武道というものは、柔術とかも、やっぱり人に優しくなるために、日々訓練するんだと教えをいただいたんで、その通りだと思いますね。

司会: どうでしょう?浅野さん。

浅野: いやもう本当に、その先生はですね、初日に練習して、けっこう色々教えてもらって、これ忘れちゃったら、どうしようかなと思ったんですけど、先生が、浅野さん、今日やったことは全部忘れてもかまわないですからって言ってくれて

司会: あ!そうなんですか?

浅野: びっくりしたんですよね。

司会: えぇ、えぇ。

浅野: えぇ!何でですか?って言って。 もっと厳しく、家でも練習してくださいとか言われると思ったんですけれど、何でですか?って聞いたら、もし帰りに喧嘩にでも巻き込まれて、そこで出なかったら、もう柔術は柔術じゃないんです

哀川: 巻き込まれないでしょうよ、喧嘩に、ねぇ?

浅野: そうなんですけど。

哀川: 例えがねぇ、やっぱね、すごい例えだねぇ。

浅野: いざというときに出ないとしょうがないらしいんですね。

司会: あぁ、じゃもう体に入ってないと?

浅野: 入ってないとダメっていうことで。

哀川: いやもう、武道はそうですね。 やっぱりこう頭で考えて動いてるようじゃダメなんですね。

浅野: ええ。

哀川: だからもう体に身に付いたもので勝負して行くっていう。 だから黙ーってやってますよ、地味な。 本当に柔術の道場に行くと、静かにシーンというね。

司会: あ!そうなんですね。

哀川: あの、道着が擦れる音しかしない。

浅野: そうですね。

司会: うわっ!そんな静かなんですね。

哀川: ええ。

司会: 映画で初めて見たときも、こんなに何か地味な感じで良いんでしょうか?くらいにちょっと思っちゃったんで、ええ。

浅野: あの、地味に見えるんですけど、やってみると地味じゃないんですよね。

司会: ああ、なるほど。

哀川: まぁ表現としては非常に難しいんですがね、まぁ10メートルくらいのアナコンダが突然目の前に現れたと、体をぐるぐる巻きにされた状態?

浅野: ええ。

哀川: いや、自分もないですよ、ないですけど、自分がそのような状態に巻き込まれて行くっていうのが柔術でもあるんですよ。

司会: へぇー。 これから皆さんにちゃんと聞いていただきたい、見ていただきたいんですが、このキャラクター作りということで言うと、やっぱりあの絵を動きで表現する、ユルい絵の感じを実際に演じる難しさってあったと思うんですけど、フジオを演じるにあたって注意した点、浅野さん、どうでしょう?

浅野: いやぁ、注意したという程ではないんですけどね、もう本当に、逆にユルいというか、シンプルなので、色々こう余分なものがないので、もう何かストレートにフジオっていうものが心の中に出来上がったんですよね。 ですから、何となく自分の中で思い浮かんだフジオを思い切りやっていたという感じなんですけど。

司会: 哀川さんはどうですか?

哀川: いやもう自分、被った瞬間ミツオ

司会: 被った瞬間!?

哀川: ええ、もうそれでキャラ出来上がり。 異様に恐ろしいキャラクターですよね。

浅野: ハイ。

司会: すごい威力ですよね。

浅野: はぁ、すごいですね。

司会: さぁ、この映画の佐藤佐吉監督、なんと「東京ゾンビ」が長編デビュー作ということなんですが、脚本家としてはもうすでに活躍されていらっしゃいまして、お二人とも一緒にお仕事されたことがあるというか。 監督さんはどんな方でいらっしゃいます?

浅野: 監督は何か奥が深い方ですね、ええ。 僕は本当に脚本家として、ご一緒したことがほとんどなんですけど、その、いつも本当に脚本を渡したら監督が後はもう料理するというか、そんな感じなんですけど、その監督が書いたものを、更にその監督が自分で撮っていく作業なんで、今回は、すごいその一つ一つがよくわかるんですよね、監督が考えてることだから。 ですから本当に、あぁ!こんなギャグにしても深い笑いがあったりして、面白い人だなぁと思いましたね、はい。

司会: 哀川さん、いかがでしょう?

哀川: そうですね、まぁピュアな方ですからね、脚本に無駄がないっていうかね、あの脚本通り演じていればキャラクターがそのまま出てる、物語も自然と展開して行くというね。 自分はもうすごく好きなタイプの脚本家ですね。

司会: なるほど。 役者さんもされていらっしゃいますから、やっぱり演技指導に関しても?

哀川: いや、本当に「牛頭」のときに共演させてもらったんですけど、「牛頭」のときはそんなに上手いと思わなかったんですね、ええ。 監督になったら、途端に芝居が上手くなりまして、びっくりしましたよ。 あれ!監督、これ芝居上手いじゃないですかって。 ついぽろっと出てしまった。 まぁやっぱり普段は抑えてるのかなという、そういう感じがしましたけどね。 「キル・ビル」を見ると、かなり炸裂してますよね。

司会: あ!はいはいはい、そうそう。「キル・ビル」にもね、ご出演なさってるんですよね。
そしてあのフジオとミツオの関係、師弟関係のようでもあり、兄弟親友のようでもありということで、すごく楽しそうだし、微笑ましいんですけど、こういう男同士の友情をどういうふうにご覧になりますでしょう?

哀川: 友情ねぇ。 あの友情という言葉にすると、ちょっと具合悪いかなって感じがするんですけど、とかく男同士というのは、友情を超えた何かっていうのがあるんですね、まぁ、何て言うんだろうな?これは男同士じゃないとわかんないだろうな、うん、威張ってどうするんだ!?ってところもあるんですけどね、それをこう友情という言葉にあえてしないというのが良いんじゃないかなと思って。 一つのものにこだわりを持って突き進んでる人間関係というものが、また友情を超える何かになってるんじゃないかなと思うんですよね。

司会: あぁ、そうですよね。
浅野さん、どうですか?

浅野: そうですね、本当にもう何ですかね、ほとんど二人なので、何かこう、そういうの考えてないと思うんですよね。 ひたすらに自分達を信用しきって、ひたすらに行くとこ行くというか。 じゃないと、あれね、街中ゾンビになっても動じてないっていうのはおかしいと思うんで、はい。

司会: 実際にあの映画のように東京がゾンビで埋め尽くされてしまったら、お二人どうしますか?戦います?逃げますか?

哀川: 逃げますよ。 逃げるでしょう?

司会: 普通逃げますか?

哀川: ええ。 戦うことはないと思いますけど、はい。

司会: 浅野さんも?

浅野: そうですね、考えたくないですね、あまりにもバカらしくて。

司会: ではですね、最後にお二人から、この作品の見所と皆様へのメッセージをお願いしたいと思います。 浅野さん、お願いします。

浅野: そうですね、今自分でも「バカらしくて」って言っておきながら、そういう映画をもうすごく真面目にやったので、すごくおかしなことになってると思うので、何も考えず、楽しんでいただければ嬉しいなと思います。 どうもありがとうございます、今日は。

司会: 哀川さん。

哀川: まぁ脚本も素晴らしいし、原作もすごいです。 そういう作品に参加出来たっていうことが、今一番嬉しいですね。 浅野忠信と共演が出来たというこの作品を皆さんに見ていただくのが、まぁ一番良いことですね、そう思ってます。 最後までごゆっくりご覧になって、涙流して大笑いしてください。 よろしく!

司会: ありがとうございました。

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更新:2005.12.07(水)
Kaori