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祝公開!「ヴィタール」舞台挨拶

渋谷2回目上映前の巻


司会: さぁ、それではですね、映画上映前に舞台挨拶を行いたいと思います。皆様盛大な拍手でお迎えください。監督、キャストの皆さんです、どうぞ。
よろしくお願いいたします。では皆様からご挨拶、そして皆様これから映画ご覧になるお客様になっておりますので、役どころもご紹介していただければと思っています。まずは主演の浅野忠信さん、よろしくお願いいたします。

浅野: えっとですね、この作品は丁度去年の今頃というか、今よりちょっと前位に撮った作品でして、色々と僕の中でも思い入れのある作品で、最初にあの監督から脚本を見さしていただいて、それがすごく僕好きな雰囲気だったので、それでもうぜひやりたいと思って。それでまぁよくよく考えたら、もう塚本監督とは9年位前に「119」という竹中直人さんの作品で、同じ消防隊員の役をやらしていただいてて

塚本: (笑)

浅野: そのときの打ち上げで、「いつか一緒に映画を撮ろうよ!」って監督が言ってくれて、あぁっ!っと思って、ぜひやりたいです!って、「僕はお酒飲んでるからこういうこと言ってるんじゃないよ」って言ってくれたんですごく憶えてて、それがやっと、はい、あ!もちろん「双生児」という作品にも出させてもらったんですけど、やっともうガッチリ一緒にやることが出来て本当に嬉しく思ってます。今日はどうぞ楽しんで行ってください。ありがとうございます。

司会: どうもありがとうございます。
そして柄本奈美さん、よろしくお願いいたします。

柄本: 今日は皆さんどうもありがとうございます。映画初出演ということで、初めてこの役をいただいて、やってみて、撮影に入る前には本当にすごく緊張してしまうんですけど、撮影に入ってカメラが回った瞬間、すごく自由になれて、すごい自分、新しい自分を発見出来たっていうか、すごい幸せで、すごい気持ち良かったです。ダンスの特訓とかもすごく大変だったんですけれども、色々な方々に助けていただいて、毎日すごい嬉し涙で一杯でした。すごい貴重な経験をさせていただいて、皆さんありがとうございました。

司会: KIKIさん、よろしくお願いいたします。

KIKI: 今日は皆さんいらしてくださってありがとうございます。私は映画の中で郁美という役をやらせていただいてるんですけれど、浅野さん演じる博史の同級生、医学を志す学生として出ていて、今はこんな感じですけど、映画の中ではすごく怖い表情を続けているので、ちょっと違うじゃん!って思うかも知れないんですけど。映画としては、何度か私自身見させていただいて、本当に毎回感じることが違ったり、色々考えさせられる映画で、皆さんにも色々感じてもらいたいなと思っています。今日はどうぞ見て、それから色んなことを考えてみてください。

司会: はい、どうもありがとうございます。
塚本晋也監督、よろしくお願いいたします。

塚本: どうもありがとうございます。いやもう本当にこの企画は、企画自体は15年前なんですけど、丁度浅野さんがお話に出たんで、まさに浅野さんと最初にお会いしたのは10年前になるんです、「119」で、今ちょっと言ったやつなんですけど。実は僕そのとき、本当に浅野さんに酔っ払って言ったんじゃなくって、本当に出ていただきたいなと思って。であの消防団員の役は本当に日常的な、牧歌的というような雰囲気なんですけど、僕はそのとき浅野さんを見て、丁度僕、バスで待ったりしてるんですけど、僕がこう待ってると浅野さんも待ってたんですが、浅野さんがちょっとこう疲れたんで、待つのに疲れたんで、撮影現場でこんな格好をしてたんですけど、なんかこうその姿がですねミョーに、あ!俺がやるとダメですけど(笑)、スゲかっちょ良くて、俺じゃダメですけど、すごくかっこ良くてですね、多分僕はそのときそのちょっとパンキッシュなというか、ちょっとロックなというか、そういう映画を作ったときにぜひ出ていただきたいなって最初は思ったんです。そこからまぁ10年経って、すごく、最終的にはこれから見ていただくんですけど、そういうパンキッシュなロックな感じじゃないですね役を最終的にお願いすることになったんですけど。その間に、でもわりとお会いするきっかけがずいぶんあって、僕は戦いもしましたよね?他の映画で、「殺し屋1」っていう、戦ったんですよ、意外に言われないですけど、僕影で色々操ってですね、ちょっとやったんですよ、垣原相手に。まぁそんなこともあって、「双生児」もちょっとあって、それでやっともう行き着いた、嬉しーい浅野さんとの出会いだったんで、まずそれが本当に一番今回お宝な感じなんで、その良さがですね、映画にきっちり出てるはずなんで、ぜひ確認していただきたいんですが。
で今日来てくださっている女優さん二人はですね、これは本当に今回の映画が、いわゆるまとまったお芝居をするのが最初っていうことで、ほとんど人さらいみたいな状態で連れて来ちゃったっていう感じなんですけど、KIKIさんはモデル、皆さんご存知だと思うんですけど、モデルさんで、僕いつも役者さん頼むときに俳優さんから、俳優さんを嫌だって言ってるんじゃないんですけど、俳優さんを含んですべての中に、全部の人の中から一番ぴったりな人に出ていただきたいっていうふうに思ってますんで、で雑誌見て、ちょっと郁美っていう役なんですけど、非常に色々複雑な面もあり、少女っぽさもあれば、ちょっと強いところもあるってんで、ぜひお願いしたいと思ってやっていただいて。秘密なんですか?それ迄やった役っていうのは。

KIKI: いや、別に...秘密です(笑)

塚本: 本当に?宇宙人位ですっておっしゃるんです。台詞は「ピッ!」とか。

KIKI: そうなんです、それまでにした演技っていうのが、コマーシャルとかはあるんですけど、役としては宇宙人の役を以前にいただいただけで。今回はちゃんと台詞があったのでほっとしました。

塚本: 人間の役としてということで。

KIKI: そうですね(笑)

塚本: それでいきなりすごい濃密な役です。ありがとうございました。何か司会になった気分(笑)。
柄本さんがですね、ダンサーの人にお願いしたかったんです、この役を。それでお顔とか存在感が自分なりにぴったりな人を、ほぼ探すのは不可能だと思ったんですけど、ダンスのスタジオに行って、まぁものの見事にぴったりな方がいらっしゃったんで、ほぼこれは本当に人さらいっていう感じですね。多分本人も最初のうちは何が何だかわからなかったんじゃないかと思うんですけど。ただ僕自身も不勉強で、やっていただくダンスってのはすごいコンテンポラリーな、情熱っていうか、精神の爆発みたいなダンスをしてもらいたかったんで、元々やってらっしゃったのがバレエなんで、バレエっていうのはそういう型みたいなのがあって、崩せないものがあったもんで、それを崩していただくのを10日でやっていただいたという。ものすごい集中力と、血と涙と汗なんですけど、それが比喩じゃなくて、本当に全部出てました、血と涙と汗が。そんな感じでやっていただきました。本当にありがとうございました。そんな感じの結晶の映画ですので、なにとぞ見てね(笑)

司会: ありがとうございます。
柄本奈美さん、通常はバレリーナさんですよね?クラシックバレエを担当されていて。今回創作ダンスと、そして演技とっていう、この監督からのはちゃめちゃな依頼を、実際に一番大変だったこととか思い出に残ってることって何ですか?

柄本: 一番大変だったのはダンスの特訓ですね。初めてこのH・アール・カオスさんっていうダンスカンパニーの方に振り付けをしていただいたんですけど、このダンスをやってくださいって見せられたときに、本当にこれ自分で出来るんだろうか?と思って、でもあと10日しかないからやるしかないっていう感じで、頭でわかっても身体でわかんなきゃって言って、正の字書いて100回でも特訓しなさいって教えをもらって、やらなきゃ!と思って、すごい繰り返し繰り返しやって、自分の中では本当に涼子して。でもそれが本番で実際に踊ったときに、周りで見てくださった方々が感動してくれて、それが本当にすごく嬉しくて、だから本当に、そのときはすごく大変だったんですけど、すごく貴重な経験で、本当に良かったです、出来て。

司会: そうですか。これから皆さんにね、映像で見ていただきたいと思います。ありがとうございました。
さて浅野忠信さんにお話伺いたいんですけれども、先程この脚本を読んだときに、こうインスピレーションでぴっ!と感じたというふうにおっしゃってましたけど、この映画の脚本の魅力って何だと思いますか?

浅野: 何ですかね?その、僕自身はやっぱりその愛の話とか、そう受け取ったんですけど、普通..普通っていうのがあるわけではないですけど、まぁ大体普通まぁ男の人と女の人が愛の話に出て来ると、何ですかね、相手が死体ってことはないと思うんですね。もちろん「ゴースト」みたいな映画もあるかなって感じなんですけど。でも、そこでこう出て来るものが解剖だったりするので、そういうところで、普通の、何ですかね、解剖っていうとちょっと知らない世界なので、どうなっちゃうんだろう?というのがあると思うんですけど、読んでたら、非常にそれが説得力があって、あぁ!何か自分の中で人間として何かこう見ていなかった部分があるんだなぁと思って、すごい興味深くどんどんどんどん読んでたんですよね。それがやっぱりそのまま愛する人に繋がるものだったので、そこがすごいやっぱり僕自身ぐっと来ましたね、ハイ。

司会: はい、どうもありがとうございました。
それではお時間になりましたので、監督からこれからご覧になる皆さんにメッセージをお願いします。

塚本: あ!これから見る人には強気で言えますね(笑)。非常に面白い映画なので、感動した人は必ずや人を連れて来てください。戻って来てください、この渋谷の劇場へ。そうしないとちょっと海獣シアター続けて行けないもんで、なにとぞよろしくお願いします。友達には恋愛映画と言ってください、騙しじゃないんで。騙しですかね?「冬ソナ」もっと見たい人、世界の中心で愛を叫んだ人は、これを見て何か叫んでください。本当にお願いします。

司会: はい、どうもありがとうございました。盛大な拍手でお送りください。

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更新:2004.12.12(日)
Kaori