TG040817

[番外編]cinerelax058「SURVIVE STYLE 5+」

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8月17日、スペースFS汐留にて、cinerelax058「SURVIVE STYLE 5+」が密かに催された。

ご出席(敬称略)
多田琢(企画/原案/脚本)
ミルクマン斉藤 (映画評論家)

<上映前のトークショーより抜粋>

斉藤: ...今日、岸辺一徳さん、とてもすごい役で出てられますけど、キムタクとの「FMV」とか、今まだ続いてるシリーズですね、サントリー「DAKARA」のシリーズですとか、サントリー「BOSS」の人間動物園憶えてられる方いらっしゃると思うんですけど、ペンギンのね、ペンギンが人間見に来るってやつですね、それからNTTのSMAPのガッチャマンとか、非常に多くのものを今も続けて撮っておられる、プランニングされておられると。で、「むじんくん」とか「BOSS」とかでディレクターされた関口現さん、まぁ広告業界では誰知らぬ者がいない

多田: 小さな世界ですけどね、一応知られてると思います。

斉藤: そうですよね、知ってます。その強力コンビ、CM業界では非常に強力なコンビで今回の「SURVIVE STYLE 5+」を撮られたと。

多田: はい。

斉藤: 聞くところによると、プランナーとディレクターっていう関係は、いわゆる映画業界における脚本家と監督っていう、そういう職業分類ではちょっとあまりないというか、厳密に言うとちょっと違うみたいな

多田: そうですね、CMってのはプランナーが企画考えて、ディレクターと今度は、まぁいわゆるプランナーの中にも色々種類がいるんですけど、多くのプランナーはやっぱりその企画をして、撮影と編集まで全部立ち会うんですよ、だから映画の脚本だとやっぱり脚本渡して、後は

斉藤: そうですね、脚本家が来ると迷惑っていう監督が多い(笑)

多田: だからCMではそれが普通に行われているというか。なぜかっていうと、代理店、僕は今代理店ではないんですけど、代理店のプランナーはクライアントが、商品が見え易くしてくださいよとかっていう責任も負ってるんで、現場に行かなきゃいけないってのもあるんですよね。

斉藤: なるほど、それもプランナーとしての職分?

多田: ええ。

斉藤: ということは、あのちょっと資料なんかにも書いてありましたけど、多田さんお好きだということなんですけど、コーエン兄弟がね

多田: 大好きです、ええ。

斉藤: 彼等の場合も、一人が脚本を書いて、ジョエルの方が監督というふうなクレジットになってるものがほとんどですけれども、あの兄弟もね、いつも現場に行ってて、どっちが監督してるとかいうのは厳密にいうとないそうですね。

多田: そうですね。

斉藤: ユニオンとかの関係で、ある程度そういうことになってるってとこもあると思うんですけど。それに近かったという?

多田: そうですね、だからCMと、CMのスタッフでやってるってのもあるんですけど、CMでやってるくらいのやり方で、まんま映画作ってみようよっていうのがそもそもあったんで、だからあまり脚本家、演出家っていうふうに区別つけずに、メインは僕が脚本で関口現が演出なんですけども、もちろん一番最初のシノプスの頃から、現には脚本を見せて、「こここうした方が良いんじゃないか」って言われれば僕も書き直すし、撮影現場にも行って、例えば「じゃ、こういう台詞言ってみようよ」ってのも、僕が現場に行って言うしっていう感じでやって。ちょっと映画のスタッフもね入ったんです。その映画のスタッフはちょっと戸惑ってた感じ、何でコイツはここにいるんだろう?っていう感じはずっとこう。何でここにいるのかなぁって思ってるなぁって感じはずっと感じながらやってましたけどね(笑)

斉藤: ヨーロッパとかそんなの多いですよね、今は。

多田: そうですかね。

斉藤: 映画の作り方としては、一緒に作るのであれば、与えられた脚本を映画化するというような、そういう形じゃない場合は、一緒に現場にいて何の不思議もない。

多田: そうですね、楽しくて、面白くて好きですけどね。その現場でも思いつくじゃないですか、例えば「ここで火ついたら面白いんじゃないか?」っていうのは、なんかこう、そう言ったときに、誰かが「それ面白いね!」って言ってくれるとすごく面白くなるけど、思いついて、じゃそういうカットも撮ってみようかって言うだけじゃ、なんか盛り上がらない感じがあるので、なんかその編集のときもそうですけど、このカットとこのカット入れ替えてみようよっていうのを、なんかこう相談しながらやってるいう、その行為が楽しいですね。

斉藤: 現場で突発的に出てきたアイデアとかノリとかをどんどん入れて行くっていう。

多田: そうですね。あと、そういうことじゃなくても、例えば美術はどういうふうにしようかとか、衣装はどういうふうにしようかとか、このストーリーはいらないんじゃないかとかっていうのも、なんかこう一人でやるより、相談してやってるとなんか心強いし楽しいしっていう感じがあるから。あんまりこう苦痛、苦しいとこもあるんですけど、楽しい制作期間って感じにはなりますね。

斉藤: 初めての映画だそうですね、多田さんにとしては。まぁ意外と言えば意外な感じがするんですけども。最近、CM業界のディレクターの人とかがいっぱい映画撮るようになって来て、いよいよ多田×関口コンビが参戦かっていう感じもするんですけども、どうでした?映画とCMとかPVとか、違います?というか、違うというふうに考えてられます?

多田: そうですね、やっぱりCMは企業のものなんで、僕の作品ではもちろんないっていうのは、一応そう思おうと思いながらも

斉藤: やること違っちゃってる(笑)

多田: まぁ純粋に自分の好みで良いっていう、そういう安心感もあるんですけど、自分を俯瞰してみて、CM作ってるときは、なんかああいう物作ってるのに、映画になるとなんか映画っぽい文法になっちゃうんだよねってのにはなりたくないなと思ったんで、むしろ自分がCMでやっているような、その延長で作ろうっていうふうに思っていたので、あんまり違いは、やっぱり尺が長いっていうことで、30秒、15秒が2時間になったっていう、そのものすごい尺の違いってのは感じましたけど、作っていく上での、映画とCMは全然違うなぁ!っていうほどでは違いは感じなかったですね。

斉藤: いや、僕もこの映画見て、映画になってる!っていうのは失礼なんですけど、十分映画じゃないかって。確かに小ネタとかは、もうやたら多いですよね、小ネタの一つ一つに例えば1本CM、モンスターレコードでしたっけ?森下能幸さんの出て来る、あれなんかは石井克人さんが特別に撮ってるとか、それはクレジットで後から見ないとわからないんですけど、佐藤可士和さんと谷田一郎さんがタイトルデザイン作ってるとか、錚々たる、音楽がジェームズ下地さんで、窪田晴男さんがギター弾いてるとか、すっげぇじゃん!すっげぇメンバーや!とか思うんですけども、まぁそういう小ネタの充実度はあるけれども、十分構成の面白さってのは、普通の映画とはちょっと違うけれども、先程ね裏でポールストーン(?)がけっこうお好きだとか、そんな話をしてたじゃないですか、まぁ彼らのが映画になってるように、この映画も十分語り口としては映画になってるっていうふうに普通に思いましたけどね。

多田: それはでも嬉しいですね。ただ、もうずっとそれが不安でしたね。そういう風に映画作ろうってのは決めてましたけど、これ映画になるの?映画っていうものになるのかな?っていう、何かがものすごい欠落してるんじゃないかっていう不安は、今でもあるんですけど、ずっと作ってる間も、大丈夫かなぁ?っていうのは思ってましたよね。まぁ2時間の映像作れば映画になるんじゃねぇの?みたいの感じはありましたけどね。

斉藤: まぁただ作ってもならないですけどね。まぁそれはやっぱりセンスっつうもんやと思うんですけど。あの、KYON2がちょうどCMプランナーの役割で、そこら辺のそのジレンマというか、彼女に全部似てるかどうかはちょっと、この役のね

多田: そうですね、まぁKYON2は完全に自分を自虐的に映しているというか、他人から見たら俺はこんな風に見えるんだろうなぁっていう、なんかこう正論みたいなことのを言って、面白いもの面白いもの言うけど、迷惑してるんだろうな周りはみたいな感じですかね。かなりこう自虐が入ってる。でも、ほぼ僕だみたいな感じですかね。

斉藤: なるほど。そのほかのキャラクターも?これは要するにSURVIVE STYLE 5+という5つのスタイルのドラマがシンクロするようで、しないようでどうのっていう話なんですけれども、キャラクターがエピソードごとに複数出て来るわけですよね、その中にもその

多田: そうですね、でも、殺しても殺しても奥さんが蘇って来るっていう、まぁ別に僕が奥さん殺したいわけではないんですけど、そんなことが起こったら面白いなっていうことがまずベースにあって、とにかく基本的には浅野君と橋本さんっていうエピソードが軸なんですけど、なんかそれがそのまま延長して行くだけだとあまり面白くないから、色んな話を、とにかく縦軸を作って、それがこう進行させて行くうちにどこかで偶然交わって行くっていうことになった方が、浅野君たちの話も何か面白くなるんじゃないのかなと思って、色んな話を作ったんですね、それでキャラクターがもう一つくらい欲しいなと思ったときに、KYON2が、自分だったら簡単に話作れるって、作ろうかって

斉藤: あ、一番後?

多田: 一番後ですね。

斉藤: なるほど、あぁそうなんですか。まぁ先程も言いましたが、今の日本映画界、ちょっと面白い俳優さんだなぁみたいな感じの顔がどんどん出て来るわけですけれども、一人異色なのがヴィニー・ジョーンズ、外人の、「ロック・ストック・トゥ・スモーキン・バレル」の

多田: ええ、出てくれると思わなかったですね。

斉藤: あ、そうなんですか?

多田: 全然思わなかったです。

斉藤: どういうふうにオファーしたんです?

多田: いや、あの、とりあえず送ってみようかって。で送ったら、「出てもいいよ!」ってみたいな、軽い感じで。

斉藤: (笑)

多田: すごいラッキーだなぁっていう感じですね。最初は日本人で考えてたんです、キャスティングを、殺し屋を、でちょっと行き詰って来て、けっこう重要なパートで、そこにはすごく意外なキャスティングをしたかったんで、なかなか日本で見たら上手い人がいなくてですね、あるときその岩井俊二さんが撮った「あの六月を忘れない」っていう

斉藤: はいはい、ワールドカップのドキュメンタリー。

多田: 僕はサッカー大好きなんで、それを見てたら、トルシエとダバティがものすごく面白かったんですよ。

斉藤: (笑)

多田: トルシエが興奮してるときに、通訳だから、普通に「××××と言ってます。」って言えばいいのに、そのトルシエよりも感情をあらわにして選手たちに言ってて、でトルシエが話してる分量より明らかにダバティのが長いんですよ。だから、お前言ってないんじゃねぇかな!?っていうのをずっと見てたら、もうそればっかり面白くなっちゃって。あれはもう、僕は本当は、中田はトルシエとどういう会話をしてるんだろうかってのを見たくて、買ったんですけど、あとはずっとトルシエとダバティがどういう役をやってるのかばっかし見てて、あ、これはキャラクター面白いな!と思って。外人の殺し屋にして、それを常に通訳している、外人が殺し屋で日本に来たら絶対に一人じゃ生きて行けない、通訳が必要だから、じゃ通訳を作ろうって荒川良良に通訳をしてもらったという。だから完全にあの二人なんですよね。

斉藤: いや、最高です。もうすぐ見れますからお楽しみに。まぁ良良君ってのはすごいですよね、またね。

多田: 良良君上手かったですね。ええ良良君は良いです、やっぱね。良良君なんか現場で「俺絶対ヴィニー・ジョーンズ食うから」って言ってたらしいですよ。

斉藤: (笑)

多田: ヴィニー・ジョーンズも、でもすごいかっこいい役だと思って来たらしいんですね、殺し屋って書いてあるから、ほんで日本人が訳してるっていう。たぶん脚本で見ても、訳してるんだなとしか思わないんだけど、現場に来ると良良がすごく変な訳してて、日本人のスタッフみんな笑ってるから、なんとなくおかしいんじゃねぇかな?って思われちゃったらしくて、ちょっと一回モニター見ていいか?って来て、モニター見て、こいつの方がなんか目立ってるぞ、おい!って話になって、いや大丈夫ですよ、ヴィニー・ジョーンズさんが一番ですよって言っておきましたね。

斉藤: いや、でもたいしたもんですよ、ヴィニー・ジョーンズ。

多田: たいしたもんです。

斉藤: あの荒川良良に引けをとってないっつう、一つの顔で、すごーいですよね。同じことしか言わないんですよね。あのジョーンズの決め台詞っていうか、同じ疑問をねぇ、問われたらちょっと困りますけどね。

多田: そうですね。何なんだろうな?と、自分でも思いながら、暮してるんですけどね。

斉藤: いやなんか、そういう、何ですか?そんなこと言われても困るけどっていうのが多田さんの味でもあり、確かにあるんじゃないですかね。

多田: そうなんですかね。

斉藤: なんかこうほったらかしにされたまま

多田: あれは答え出ないですからね。

斉藤: 出ませんよね。この映画全体に対しても、そんなにその明確な答えが用意されてるわけでもなく

多田: そうですね。すさまじいオチがあるっていうぐらいのもんですけどね。

斉藤: でも何か多田さん、関口さんとしては見た人にちょっと残したいものとかは?

多田: 最初は本当に純粋に2時間なら2時間楽しくて、笑えて、面白いなぁって思って終わればいいなと思って作ったんですけど、自分でも何回も見たりとか、脚本とか読み返したりすると、けっこう日頃自分が思ってることがけっこう出て来ちゃってて、それが人生って色んなことがあるじゃないですか、良い事もあるし悪いこともあるし、悪いことの方が多いかもしれないですけど、だからその悪いことばっかり見てると、それに目線を向けないで無視をしてると、何か事実悪いことが起こってしまったのに、それをこう受け入れないとね、人生って前に進まないんだけど、受け入れ方をちょっとポジティブに受け入れてみると、ちょっと幸せになるというか、完璧な人間なんて世の中に一人もいないんだからっていうような

斉藤: ビリー・ワイルダーですね。

多田: あ、そうなんですか?

斉藤: 「お熱いのがお好き」

多田: あ、そうでしたっけ?

斉藤: 最後の"Nobody is perfect"

多田: あ、そうなんですよ。

斉藤: ビリー・ワイルダーお好きって言われて

多田: そうですそうです、Nobody is perfectっていう感じがなんとなく自分が生きてく支えになってるみたいなことがある、そういうことですかね。そんなにネガにならずにポジティブに生きて行くと、受け入れて行くといいっていうか

斉藤: モードで生きて行こうよっていう

多田: サバイブして生き続けるっていうのは出来ちゃうんでないのみたいな、そういうことはあるのかもしれないんですけど、そういうのを伝えるのはあまり好きくないみたいな

斉藤: 正面きって、大上段に。

多田: そうそう。なんかメッセージ性の高い映画みたいなのは好きじゃないんで、そうしたくないなと。

斉藤: そういうポジティブな感覚、本当にそういう、生きて行く上で心に残りうる映画なんで、さわやかな気持ちになる。さわやかというか、色がすごいですね。

多田: なんじゃこりゃ!?って言って、全然受け入れてくれない人もいるみたいですけどね。

斉藤: まぁ画の押しもすごいじゃないですか、役者さんもええ加減すごいんですけれども、皆さん出まくってるんで前面に、引きというよりも出まくりが全面の映画だと思うんで。色彩すごいですね。

多田: そうですね。なんかこう原色はもうバリバリっと出て来てる色にはしたかったですね、当初から。なんかこう日本って普通に撮るとグレイトーンになっちゃう、それがイヤで、赤とか緑とかが目に付くような映画にしたいってのは漠然と思ってて

斉藤: ほとんどラテン・バロックみたいな感じの

多田: ちょっとね、しつこいゾって途中で思うかも知れないですけどね。

斉藤: でもエピソードだって、いかにも洋館、幽霊屋敷みたいなホラータッチとか、そういうのを忍ばせてあるじゃないですか、エピソードごとに。

多田: そうですね。

斉藤: ちょっとバンがすごい色だったりしますけど。何かその辺り?

多田: そうですね、だから普通なものは何もないみたいな感じにすると、逆に普通の愛とか、なんかそういうような普通のものが浮き立つかなって。異常をベースにすると、ノーマルなものがかえってアブノーマルに見えて、いいんじゃないかなみたいな感じですね。

斉藤: 例えば、当初の、初めの頃の、まぁ岸部さんの運命は途中で大きく変わるわけですが、岸辺・麻生祐未一家の物語が一つ出て来るわけですけども、いかにもホームドラマ的なセットと、インテリアと、平面的な照明の当て方と、その辺りがいかにも普通過ぎておかしいっていう

多田: そうですね、もうだから普通以上に普通みたいな、今時あそこまで普通なところはないだろうくらい普通。

斉藤: 普通テレビドラマでもあそこまで照明平面的に当てないやろうっていうような。だからそういうとこでちょっとおかし味が出てるみたいですね。

多田: そうですね。

斉藤: 一つ一つ計算されてるなぁって気がしますね。

多田: 手を抜いてないからちょっと息苦しくなるくらいの抜いてなさですね。

斉藤: まぁそんなに息苦しくは感じない、大丈夫ですけどね。

多田: そうですか?

斉藤: なんか、ついこの間、ロカルノ映画祭でもこの映画が上映されたと。

多田: ええ、もう。

斉藤: どうでした?

多田: 外人さんは笑いたがりだから、なんかもう最初から全然笑い所じゃない所で笑われてましたね。

斉藤: (笑)

多田: なんか、あとで見ればわかるんですけど、そのKYON2、アベちゃんの部屋あるじゃないですか、あそこがアベちゃんの本当に部屋なんだけど、どう見てもここ、現場に行ったらこれラブホテルじゃないかって部屋ですよね、でも、まいっかっと思って見てたんですけど

斉藤: あんなラブホテルあっても困るけどね(笑)。

多田: 外人さんはもう、そこの部屋の装飾ですでに笑ってて。日本語だと普通に耳に入っちゃうんですけど、向こうに行くと英語字幕入って、僕もちょっと英語どういう字幕なのかなって見ると、ほとんど下ネタだったんですよね(笑)、けっこう最初からずっと

斉藤: 下ネタですよ(笑)、間違いなく。

多田: 下ネタが好きなんですね、外人はね。ずーっと笑ってましたね。最後ちょっと良い所になって、ここは泣かせる台詞だぞって所も笑ってました。

斉藤: (笑)

多田: わかってないんだ(笑)

斉藤: (笑)ナンでや!?

多田: わかってないんじゃないの?みたいな。

斉藤: ずっとツッコミが入ると。

多田: でも最後はもう大歓声。嬉しかったですね。

斉藤: 結果的にはオーライって感じですね。

多田: そうですね。まぁなんかこう、しゅんとされてるよりは良かったですね。

斉藤: 今日なんか一般の試写はほとんど初めてで?

多田: いや、日本で初めてです。

斉藤: 日本では初めて!?あ、すごいですね。

多田: 関係者招待ってのはけっこうやってるんですけど。関係者はね、なんかこうクールですからね。

斉藤: 結局はお客さんですからね。というわけで、そろそろ見ていただこうと思うのですが、これ1本目終わったところで、もう何か次のプロジェクトとかいうのは始めようかなというのはあるんですか?

多田: そうですね、僕が思ってもなかなか始められないんで。頭の中では面白いなっていうストーリーは大体出来てるんですけどね。

斉藤: あるんだ、すでに。

多田: それもやっぱりラストシーンから出て来るんですよね、こういうラストシーンがいいなっていう、「うんち」っていうタイトルで(笑)。

斉藤: また下ネタ(笑)?「うんち」で下ネタだったらすごいですよね、どうしようもないですよね。

多田: これがね、後で利いてくるんですね(笑)。

斉藤: いや、良いタイトルですよね。じゃ「うんち」の完成の前にですね、まずはこの映画を見ていただくと、成功させていただくと。じゃ、そろそろ見ていただきましょうか。今日のゲストはこの映画で3役、3役ですかね?共同監督みたいな

多田: そこまで行かないですけどね。

斉藤: 多田琢さんでした。それではごゆっくりご覧ください。どうもありがとうございました。


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更新:2004.09.30(木)
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