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祝日本公開!「MONGOL」舞台挨拶

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アカデミー賞効果で、急遽4月5日の日本公開が決定した「MONGOL」。 すでに地方での「劒岳点の記」撮影が決まっている浅野の舞台挨拶は不可能なはずだった。 が、まさに公開前日に浅野の帰京が決定。 新宿バルト9スクリーン6にて、初日舞台挨拶が行われた。

ご出席(敬称略)
浅野忠信(テムジン)
(司会)

浅野さんのいでたち
  • 裾を刈り上げた短い髪/髭なし
  • 黒の細身のスーツ、白のポケットチーフ
  • 白地に色プリントのシャツ
  • グレイ地にプリントのベスト
  • 黒金(ビーズ?)のコンビの革靴
すっきりしちゃった。

<上映後の舞台挨拶より>

司会: 「MONGOL」初日を迎えられまして、本当におめでとうございます。

浅野: どうもありがとうございます。

司会: それでは早速、初日第1回目の上映をご覧いただきましたお客様にご挨拶をお願いいたします。

浅野: え、本当に皆さん、今日はありがとうございます。 僕自身本当にこの日を迎えられて、本当に嬉しく思っております。 実はですね、今「劒岳点の記」という撮影を富山の山の方でしておりまして、それで本当に昨日まで撮影でずっといなかったんですが、このために、今日戻ってくることが出来て、皆さんにこうやってお会い出来て、本当に嬉しく思っております。 自分自身でも本当に思い入れのある作品で、大変な経験をさせていただきました。 そういう作品ですので、本当に皆さんがどうやって見てくれたのか、本当に気になりますね。 今日はありがとうございました。

司会: ありがとうございます。 大草原の後は山ですか?

浅野: そうですね、ハイ。

司会: 体力要りますね、役者さんというのは。

浅野: そうですね。

司会: でも、にこやかに。

浅野: いやぁ。

司会: あのテムジン、ものすごいメイクのときもありましたけれども。

浅野: はい。

司会: ねぇ。 あれはでもすごい撮影だったんじゃないでしょうか?色々なシーンで。

浅野: そうですね、やはりなかなか過酷なときがありましたね、えぇ。

司会: 何か「負けそー」と思ったことありませんか?正直。

浅野: いや、もうそういう意味では、最初からもう勝ち目はないと思ってたので、もう最初からボロボロになる覚悟で行ってたので、その覚悟が逆に良かったというか。 そうすると、もうそこからどうのし上がって行くかっていう取り組み方だったので、比較的、そうですね、気持ちの上ではもう安定してたと思います、はい。

司会: そうですか。 ただ、全編モンゴル語でということでしたから、さぞかしそちらも大変だったと思いますが。

浅野: やぁ、やっぱりその、まぁ最初、この作品は2年掛かりくらいで撮影をしてるんですけど、最初の年に秋に撮影して、それで次に夏、まぁ次の年に夏撮影すると言われて、その間約1年くらい空いている間に台本1冊分くらい覚えたんです、モンゴル語を。 でもその撮影の次の年の撮影1週間前に全部変わりましたね、台本が。 それでびっくりして、そこから1週間でモンゴル語台本1冊分覚えましたね、また。 それはやっぱなかなか経験出来ないことだと思いました。

司会: いやいやいや、普通は投げ出してもおかしくないような状況ですよね。

浅野: いや、あれは本当に良くやったなと思います。

司会: 偉い! でもそれを支えてくれたものは何だったと思いますか?

浅野: そうですね、やはりもう自分の家族も含めて、あとやっぱりその映画のスタッフ、もちろん日本のスタッフや今までお世話になった方たちのことをやっぱ思ってたので、そういう意味では本当たくさんの人が勇気付けてくれたと思います、はい。

司会: もう監督さんが色んな方をオーディションしてね、なかなか決まらなくて、本当に落ち込んでしまったときに、最後の方で浅野さんにお会いして、「あ!テムジンがやって来た。」というふうに、もうしゃべらなくても風格があるとおっしゃっていましたけど。 でもそんなふうに台本が差し替えられたというのは大変でしたね。

浅野: 大変でしたね、ハイ。

司会: 監督さんもぜひ続編を作りたいという話があるようなんですが。

浅野: はい、そうですね。

司会: ぜひ浅野さんで!ということをうかがってますが。

浅野: まぁそうでしょうねぇ。 それはやはりテムジンが変わっちゃったらどうにもならないですよね。 まぁちょっと覚悟してます、はい。

司会: そうですか。 またモンゴル語ですよね?全編。

浅野: でしょうねぇ。 もう、でも大丈夫だと思いますよ、はい。

司会: そうですか、いやいやいや素晴らしい。 そうしますと、この映画で主演なさって、見事なテムジンを演じられたということで、浅野さんご自身の中でやっぱり変わったことというのはありましたでしょうねぇ?

浅野: そうですね、やっぱりその考えられない状況ではあったので、その中でやっぱり自分が成長させていただいて、その中でやっぱりその監督たちがやっぱ諦めずに映画を、最後まで諦めずに良いものを作ろうという気持ちで取り組んでて、僕もやっぱそれに影響されましたし、テムジンの生き方もやっぱり最後まで諦めないっていう人だったので、やっぱそういうふうに物事を諦めちゃいけないなっていうのは簡単に言えることですけれども、そこがやっぱ一番重要だなと思いました、はい。

司会: 何度も何度も諦めて、もう死んでもおかしくない状況にいて、いつ、じゃあいつまで我慢すれば良いんだってことがわからないまま頑張った人ですよね。

浅野: そうですね、だから明確なその目的というか、そういうものが頭の中にあったんだと思いますけど、はい。

司会: とにかく素晴らしいチンギス・ハンを演じていただいて、今日本の大相撲は両横綱を始めとしてモンゴル出身の力士の方が、本当に屋台骨を支えてくださって、感謝してますが、そのお返しを何か浅野さん一人でしてくださった感じがして

浅野: いえいえ、とんでもないです。

司会: 本当にお釣りまでいただいたような気がしますので、さらにの続編で利子を貯めていただきたいと思っております。

浅野: そうですね、はい。

司会: では改めて今日ご覧いただいた皆様から他の皆様へお伝えいただくことも含めて、今一度メッセージをお願い出来ますでしょうか。

浅野: そうですね、本当にやっとこの映画が始まったという感じがしています。 僕の中ではもちろん撮影とか海外での上映はもう済んでいて、始まってはいることなんですが、ただやっぱり日本の皆さんに見て欲しかったですし、それがやっと今日から始まったということで、本当にこの映画が成長して行くのはこれからだと思っているので、どうか力を貸して欲しいと思います。 本当に今日は皆さんありがとうございました。

司会: ありがとうございました。


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更新:2008.04.06(日)
Kaori