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渋谷も濡れる 「水の女」封切舞台挨拶

初回上映後の巻


司会 本日はなんと、今日だけで4回も舞台挨拶があるということで、長丁場になってます。さぁ、よろしくお願いいたします。
それではまずですね、ご挨拶を皆様に一言ずつ、まずはUAさんからいただけますでしょうか?

UA こんにちは。やっと、皆様の元にこの映画を届けられる日が来て嬉しいです。えっと、楽しんで観てください...あ!観たんでしたか!?どうでしたか?(空席を見つけて)なんか、そこの人とか帰らはったのかな?

杉森 イヤ、知らん(笑)

UA じゃ、お疲れだと思うんで、また時間がありましたら...

司会 じゃ、浅野さんからお願いできますか。

浅野 一言でいい?え、ありがとうございます。え、そうですね、もう一年ちょっと前位なので、忘れちゃったとこもあるんですけども、皆様にとってはこれからということもあるんで、面白いと思った人は、また観てもらえたりしたら嬉しいと思います。ありがとうございます。

司会 では監督お願いいたします。

杉森 どうも寒い中ありがとうございました。えっと、ちょっとわかりづらいこともあったかもしれませんけど(笑)、そういう人はぜひ原作を読んでいただければ、すべて謎が解けるように、攻略本として書いてありますんで、あの、ぜひ。あの、いろんな印象はあると思うんですけども、よく他人から言われるのは、一週間とか十日経った後、急にふっと思い浮かぶ映画だというふうに、そういう経験は初めてだというふうに何人かの方から聞いて、なんか、残るタイプの映画だと思うんですけど、その残り香みたいなものを周りの皆さんにも広めていただければ嬉しいと思います。どうもありがとうございました。

司会 ありがとうございます。
それではここで一人ずつ質問をさせていただきたいと思うんですが、まずはUAさん、女優UAさんとしてお伺いしたいと思います。本日この映画「水の女」なんですけども、映画初、デビュー、この映画に出演を決めたきっかけというのは一体何だったんですか?

UA えっと、監督から依頼があって、脚本を好きになったからです。

司会 それまでは、読んで、すぐやろう!というふうに?それとも、悩み期間っていうか、ずっと考えて、どうしようかな?って思った、なんていうのはあったんですかね?

UA そうですね、第一印象のときの方が、すごく簡単にやろうという気分になっていたんですが、結局その後、しみじみ考え出してしまい、2年半かかってしまいました。もう、でもすぐにあの、どうしなさい!ということでもなかったので、ゆっくり考えさせていただきました。

司会 その結果、やってみてどうでしたか?

UA 本当にやってよかったと思ってます。

司会 はい、素晴らしい演技は皆さんもご覧になったと思いますが、ぜひ女優UAさんの噂も街に広めてみてください。
さぁ、続きましてはですね、UAさんの相手役を務められました浅野さん、現場はかなり、あのUAさんもそうですし、監督もそうなんですけども、関西のノリがすごかったというふうにお伺いしてますが、この映画の中で慣れない関西弁を駆使して、どうですか?その笑いのノリみたいなものに巻き込まれてしまったとか、しょっちゅうボケてないと即座にツッコまれるとか..

浅野 や、でもそこまで、こうなんか、なんだろ?ハンデという程のお笑いみたいなものではなかったんで、でもまぁ、方言はあの僕は苦手なんで、人によってこう指導の仕方が違うんで、それはちょっと大変でしたね。あの、ま監督は「じゃ、こうやろ?」って言うんですけど、UAは「いや、違うでしょう」とか、助監督の人の方は「いや、こうですよ」とか。じゃ、もう誰かに統一してください!ってことで、助監督の人が教えてくれたんですけど。それでももう、やっぱ相手はUAだから、「今の40点だね」とか言われたりするんですよね(笑)

司会 (笑)けっこうキビシイですね。

浅野 そうですね、ハイ。僕はもうどれがどれだかわかんないんで、けっこう大変でした。

司会 最後に監督、この映画なんですが、考えれば考えるほど本当に「ザ・銭湯」というか、銭湯以外に舞台は考えられないという。なぜこう舞台として、この銭湯を選ばれたんですか?

杉森 そうですね、元々この脚本は本当にUAのために書いた、頼まれたってわけじゃない、勝手に書いたわけなんですけど、UAの歌詞とかもそうですけど、なんかこう、人間と人間の物語より、こう人間ともっと自然とか宇宙とか広がりのあるものだと思うんですけど、僕もそういうことを映画でやりたかったんですよね。そうしたときに銭湯って、これまではイメージでは、その下町の感じとか、人情の感じとか、レトロな感じとか、そういうふうに捉えられていたんですけど、なんか銭湯って、そうじゃなくって、あの、お水がいっぱいあって、そのために、それをお湯に変えるために火があって、で風が起って、煙突があって、それで大抵富士山が描かれてますから、なんか地水火風みたいなものが集まってて、実はそういう人情の空間としても捉えることもできるけど、神話的な空間みたいな、非常にファンタジーに近い空間として捉えられないかなぁと思って。で、銭湯を舞台に、なんか子供向けじゃない、大人向けのファンタジーみたいなものを描いてみたいという、それが理由ですね。

司会 ファンタジーといえば、本当に私もこの映画見終わった後、しばらくこう席を立てなかったというか、なんかまだその世界にはまってしまっているというか、夜寝る前にあのシーン、このシーンと出て来てしまうんですけども、皆さんもたぶん今宵、目を閉じるときにですね、浅野さんがこう真逆様に落ちるシーンですとか、UAさんとちょっとこう、激しいシーンなんかが出て来てしまうかもしれませんが、その余韻も一つお楽しみいただければと思います。
え、それではですね、もう時間の方も来ていますので、最後に一人ずつメッセージを会場にいらっしゃる皆様に、UAさんからいただけますか?

UA えっと、今年は風邪が流行りそうなので、皆さん身体に気をつけて陽気に過ごしてください。ありがとうございました。

浅野 えっと、あの、何て言おうかな?えー、ま、そうですね、あのー、面白かったら人に勧めて下さい。すいません、なんかいいこと言えなくて。ありがとうございました。

杉森 まぁあの、さっき言ったように、そうスッと入るようなタイプの、いわゆるハリウッドのような映画ばっか観ている人にとっては、ちょっと入りづらかったかもしれませんけど、ま、こういう映画もあっていいし、こういう映画の体験もしていただいてすごく良かったと思いますし。まぁ今いらっしゃる方っていうのは、一回目の上映でご覧になった方ですから、すごくやっぱこの映画を楽しみになさってた方だと思いますし、もちろん二人のものすごいファンでもいらっしゃると思いますので、まぁその整理券一番最初にとってお見えになったわけですから、一番のこの映画のファンと思って、ぜひこの映画の宣伝部員になったつもりでですね、ぜひあの、正月過ぎてまでずっと公開するつもりですから、周りの方にお勧めいただいて、またもしわかりにくい所とかあったら、もう一回見ていただければとても嬉しいです。どうもありがとうございました。

司会 ありがとうございました。

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更新:2002.11.10(日)
obuchi@yk.rim.or.jp