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祝公開!「これでいいのだ!!映画☆赤塚不二夫」舞台挨拶

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3.11以来混迷続く日本に、「47 Ronin」の撮影で秋まで海外と思われた浅野が密かにフツーに帰国していた!?4月30日、「これでいいのだ!!映画☆赤塚不二夫」公開初日、丸の内TOEI(1)にて、いまや華やかさが嬉しい舞台挨拶が行われた。

ご出席(敬称略)
佐藤英明 監督
浅野忠信(赤塚不二夫)
堀北真希(武田初美)
阿部 力(広瀬譲治)
木村多江(赤塚トシ子)
いしだあゆみ(赤塚ヨリ)
伊藤さとり(司会)

浅野さんのいでたち
  • ごく短いオールバック/うっすら髭
  • 超細身の濃いグレーのスーツ
  • グレーのシャツ/グレーのネクタイ
  • 黒の革靴
あえてのぴちぴち。

<上映前の舞台挨拶より>

司会: GWも始まったばかり、たくさんのお客様にこうやってご来場いただきました。  そして映画が完成し、今日初日を迎えることになりましたので、早速皆さんの今の気持ちを踏まえまして、ご挨拶をいただきたいと思います。  ではまずはこの方から聞きたいと思います、赤塚不二夫を演じました浅野忠信さんです。

浅野: 皆さん今日はどうもありがとうございました。  えー、この映画は本当に僕にとって特別な映画です。  と言うのは、僕はなぜだかわからないんですけども、本当に赤塚さんが大好きで。  あのそれは漫画を徹底的に読んだとかそういうことではなく、何かこう赤塚さんのお顔の写真を見たときに、何かこうこの人だったら僕のことをわかってくれるんじゃないかって勝手に思ってて。  それでずっと僕がその部屋に赤塚さんの写真を貼ってたんですね、この映画に関係なく。  それで10年くらいそうやって貼って、毎日のように赤塚さんを見てて。  それでまぁそこをちょっと移動するときにそれをはがして。  それからまぁまた何年か経ったらこのお話が来たんですね。  だからもう僕はびっくりして、これはもう赤塚さんが僕を選んでくれたんじゃないかって勝手に思ってて。  僕の大好きな人の役を演じるっていうのは生まれて初めてでしたから、現場にいる間も本当に自分の世界に入ってしまいましたし、それで赤塚さんに対して僕が何を出来るのかってのを毎日毎日考えてました。  本当に僕がだから大好きな赤塚さんを演じられて、やり切ってやり切って、それでこうして皆さんに見てもらえる日が来て、本当に今日は嬉しいです。  本当に今日はありがとうございます。

司会: 続きましてご挨拶いただきたいと思います、赤塚担当の新進編集者、武田初美役になります堀北真希さんです。

堀北: 皆さんこんにちは、堀北真希です。  こんなにたくさん今日見に来てくださって、とても嬉しいです。  今回は赤塚不二夫先生の担当編集者という、とてもとても大変な役をいただきました。  本当に、私はギャグ漫画とかもあまり読んだことがなくて、赤塚先生のこともあんまり詳しくはなかったんですけれども、今回初美という女の子と一緒に、どんどんどんどん赤塚先生の魅力を知って、その世界に入って行くという、私も一緒に先生の世界に入って行けた気がします。  完成した映画を見たときに、これ本当に自分かなぁ?と思うような自分がスクリーンの中にいまして、びっくりしました。  皆さんにも何か変なこといっぱいやっている私たちを見て、たくさん笑っていただけたら嬉しいなと思います。  今日はありがとうございます。

司会: 続きまして、初美を見守る編集者、広瀬譲治役になります阿部力さんです。

阿部: 皆さんこんにちは、阿部力です。  今日はGWの二日目に来てくださって本当にありがとうございます。  僕も、僕もと言うか、この話をいただいてから赤塚先生のことをちょっと調べたんですけども、赤塚先生も中国で生まれて、そして日本に戻って来たというところが僕と唯一の共通点として、それだけでもこの映画に少しでも関われたことがすごく嬉しいので、少しだけだったんですけれども、本当に良かったです。  今日は皆さんゆっくりと楽しんでください。  ありがとうございます。

司会: 続きまして赤塚の妻、赤塚トシ子を演じました木村多江さんです。

木村: 皆様お忙しい中いらしてくださいまして本当にありがとうございます。  私は実際にいらっしゃった方を演じるということはあまりないので、今回はその意味で、どうやって奥様は赤塚先生を見守られていたんだろう?ということをずっと考えて、二人で写っている写真を毎日毎日見て撮影に臨みました。  本当に素晴らしい現場だったので、それがきっと映像を通して皆様に伝わるんじゃないかと思います。  今日は頭をもうバカにして、映画の中にいっぱいそれが出て来るんですけども、そうして目一杯楽しんでいただきたいと思います。  よろしくお願い致します。

司会: 続きまして赤塚の母、赤塚ヨリを演じましたいしだあゆみさんです。

いしだ: 皆様今日はお越しくださいまして本当にありがとうございました。  私は赤塚さんが大好きだったお母さんをやらせていただきました。  これから皆様ご覧いただくんであまり色々言いたくないんですけど、とても浅野さん可愛いです。  チャーミングな、ちょっとかなりすごいです。  どうぞお楽しみくださいませ。  ありがとうございました。

司会: そしてこの映画のメガホンを執りました佐藤英明監督です。

佐藤: えー初めまして、と言いますか。  5年前にこの企画は、僕がそのときに就いてた君塚良一監督からいただいたプレゼントされた脚本が一番最初のスタート地点になります。  今日この日までに、本当にどれほどの人に助けられたかわからないような状況の中でやっと今日の日を迎えられております。  2年前に正式に動き始めて、浅野さん、堀北さん、そしていしださん、多江さん、阿部さん、その他浩市さんとか出てくださったキャストの皆さんから助けられてこの映画が完成しました。  僕にとってはたった一本の、本当に一本の初めての作った映画です。  これが観客の皆さんに見ていただいて、初めてこの映画は完結すると思っております。  どういうふうに受け入れられるのか、僕自身も興味を持って見守りたいと思います。  みなさんどうぞこの映画をよろしくお願いいたします。

司会: ありがとうございました。
ではお話伺おうと思うんですが、まず浅野忠信さんにお伺いしようと思います。  制作発表でも、本当に赤塚不二夫先生が大好きだとおっしゃってたわけですけれども、実際に撮影が進んで行く中で、赤塚不二夫さんというその大好きな先生を演じるにあたって、どんな思いで過ごしていたんでしょうか?

浅野: そうですね、もう本当に僕が、だから何かこうNOと言うことはありえないってふうに思いました。  赤塚さんがやっぱりやって来たことっていうのは本当に普通そこまで出来ないだろうなっていうようなことばかりだったので、僕が現場でNOって言ったら、それはもう赤塚さんを演じることを否定するのと変んないので、まぁそういう意味では自分が本当にほどけましたし、自由になれましたし、赤塚さんを演じたことで何かリセットされた感じがしましたね、何か、はい。

司会: では堀北さんにお伺いしようと思います。  本当にねぇ、色々すごいシーンとかもあるっていうふうにおっしゃってましたけれども、今回の中でここはちょっと注目して欲しいなぁと思うようなシーンとかあったら話してもらいたいんですが。 

堀北: そうですね、今回撮影に入る前に、監督からこれは編集者と漫画家さんの絆というかそういうものをすごく描きたいというふうに言われていて、その深い絆というか愛情というかそういうものがだんだん出来て行ってっていうところも見所だと思うので、私はぜひラストのシーンを皆さんに注目してもらいたいなと思います。

司会: 阿部力さんはいかがですか?  注目して欲しいところとか、ご自分の中でここはというところは。

阿部:  そうですね、あのやっぱり、えーと赤塚先生が酔っ払って、俺の母ちゃんはすげえんだって言うところが僕は大好きです。  そこをぜひ見て欲しいです。

司会: 木村多江さんいかがですか?

木村: はい、私はそんなに出ていないんですけれども、お母さん役であるいしださんと浅野さんが二人で昔の話をするところがあるんですけれども、そこがすごく切なくて、それを私は眺めているっていうシーンなんですけれども、あぁお母さんを超えられない、でもこの絆はすごいっていうことを何かじわじわと伝わって来たシーンで、そこはすごく見所になると思いますね。  あと監督が毎日毎日この(赤塚の顔写真)Tシャツを着て、もうこの作品を僕は大好き!大好き!大好き!っていうのが、もう赤塚さんも大好き!大好き!大好き!ってのがひしひしと伝わって来て、もうみんながそういう空気で現場が動いてたんで、その、きっと色んな赤塚さんに対する思いが皆さんあると思うんですけれども、それぞれの思いがぶつかり合ってるんだなぁというふうにすごく思ったので、それが散りばめられてると思います。

司会: お母さんと赤塚さんの関係がお好きだと皆さん言ってましたけど、いしださんはいかがですか?

いしだ: そうですねぇ、そーですねーあまりにも赤塚さんがお母さんのことがお好きで、お母さんを赤塚さんは溺愛してらしたんで、実際はわかりませんけど、多江ちゃんの演じられた奥様はちょっと辛かったんじゃないかなっていうくらい、もし私が奥様だったら、うーん!ね、多江ちゃん?  それとさっきやっぱ多江ちゃんがおっしゃってたみたいに、監督がずっとあのTシャツを着ながら撮影なさってて、ついつい監督!って言うのを、あのTシャツの赤塚さんに言いそうになっちゃって、似てません?ねぇ、何か。 常々監督はもう本当にのめり込んで、もう一番お元気だったのは監督です。

司会: 監督、そうやって皆様の気持ちもいっぱい、こうある中で、ご自分の中でも、この映画撮らなきゃ!と悩んだと思いますけれども、そうした赤塚先生の作品というものをこうやってご自分で作品として監督として仕上げて行くにあたって意識したことってどんなことだったでしょうか?

佐藤: あんまり難しいことは意識してなかったんですけども、このTシャツもですね、これを着てると俳優の方もスタッフの方も僕の顔を見ずにここを見てお話をしてくださるので、何か水戸黄門の印籠を持ってるような気分で、好きなことを、無理な注文も平気で言えたような気がします。  去年の5月の1日から着始めて、何枚か着回してはいるんですけれども、今日で無事365日目を迎えたんですね。 そして赤塚先生の漫画、赤塚先生がよくおっしゃっているんですけれども、誰も描かない漫画を描きたいとおっしゃっていたので、やっぱり先生の映画をやるときに、僕も誰も見たことのない浅野忠信さんだったり、堀北真希さんだったり、木村多江さんだったり、いしだあゆみさんだったり、阿部力さんだったり、キャストの方々は今迄見たことのない演技をしていただきたいなと思って、この台本を作りました。  それに何か120%、150%、200%以上皆さんこたえてくださったような気がします。  これからこの映画をご覧になって、それを確認してください。  よろしくお願いします。

司会: ありがとうございます。  私も漫画は読んでいたんですけど、この作品に関わらせていただいて、改めて原作を読んだり、脚本を読ませていただいて、赤塚不二夫さんというのは本当にすごくこうカリスマ性のある方だなというイメージがあったんですが、それぞれキャストの方にお伺いしようと思います。  (ステージの)後の看板をこうやって見て見ますと『今こそ赤津不二夫をお手本にするのだ!』と書かれておりますよね?  今回こうやって映画に関わって、さらに赤塚先生のことを深くわかられたんじゃないかと思います。  どんなところが赤塚先生の魅力だと思いますか?  ということを聞こうと思いますが、浅野さんいかがですか?まずは。

浅野: そうですね、もう赤塚さんをお手本にするってのは、多分小さい頃の自分を思い出すってことだと思うので、もう本当に小さい頃は何かこうまだ何も知らないで、自分の好きなことをやったときに、先生に怒られるとか、親に怒られるとかってあるんだけど、その怒られるような自分が何かこういても良いんじゃないかっていうのが何か赤塚さんを演じててすごく思い出したわけで、何かこう、これからはもう本当に迷っても良いし、もし人に怒られるようなことをしても、まぁそれもそれで良いだろうっていう感じになりましたね僕は、はい。

司会: 堀北さんはどうですか?

堀北: はい、あの私は実際この作品の原作を書かれている、実際の赤塚先生の担当編集者の武居さんにも色々お話を聞いたんですけど、赤塚さんってとても甘え上手なところがあるなぁと思って。  私すごく人に甘えるのへたくそなので、うらやましいなと思いました。

司会: 阿部さん、いかがですか?

阿部: はい、そうですね、何かこう映画を見てても、すごくたくさんバカなことをやっているふうには見えるんですけれども、でも本当はすごく、すごくすごく優しい方で、それというのはきっとご本人も色んなたくさんの大変なことを経験しているからだと思うんですけど、やっぱりそこがすごく魅力的です、はい。

司会: 木村さん、いかがですか?

木村: はい、映画の中で、バカになるのだ!っていうのをすごく言ってて、どういうことなんだろう?ってずっと思ってたんですけれども、そういえば私も役者の何かワークショップを受けたときに、頭を空っぽにしろ!ってすごく言われて、どういうことだろう?ってそのときも思った記憶があって、で、あ!そうか、それって何か子供みたいになって行って、自由になっていくことなんだなぁって、ある意味純粋になって行くことなんだなと思って。  で、赤塚さんって人は、子供みたいに純粋になる力を持ってる人だったんだなぁってことをすごく感じて、私もそういうふうになって行きたいなというふうに映画を作ってて感じました。

司会: いしださん、いかがでしょうか?

いしだ: というふうに、私は育てたんです。  やっぱりお母様の育て方なんでしょうね。  良い意味で放任主義。  やっぱりご両親の育て方だと思います。  素晴らしいご両親だったんだと思います。  以上。

<フォトセッション>
司会: さぁそれではいよいよ上映がスタートしますので、全出演者を代表して堀北真希さん、そして浅野忠信さんの順でご挨拶をいただきたいと思います。  まずは堀北さんからお願いします。

堀北: はい、本当に私も現場でですね、浅野さん演じる赤塚先生に影響されて、どんどんどんどん自分が変って行った感じがします。  皆さんにも、この映画を見て、その感覚を味わって楽しんでいただけたら良いなと思います。  今日は本当に初日に見に来てくださってありがとうございました。

司会: 最後にお願いします、浅野忠信さんです。

浅野: えー、今日いつシェーッ!をやらされるのかどきどきしてたのに、(フォトセッションで)やった瞬間逆に緊張し出しちゃって、それで何かどういう役やったんだっけな?って逆にわからなくなってしまいまして。 まぁ現場では毎日のようにシェーッ!出来る状態でしたし、今日も本当はそういうつもりでいなきゃいけないのに、何かこんなカッコつけた格好でいるから、自分が何の役やったのかさっぱりわかんなくなっちゃって。  なにしろ本当に今思い出したのは、現場入る前にスタッフの人みんな集まって、それぞれ、僕は赤塚さんを演じる浅野ですって紹介させていただいたときに、そのときにも自分でやっぱり、今日から俺は赤塚さんになるわけだから、ここでやっぱり一発シェーッ!をやらないことには始まらないなと思ったんですね。  それで勇気を出して、今日はシェーッ!をやろうと決めてて、じゃ浅野さん挨拶お願いしますって言われたときに、なぜか頭の中で、じゃスタッフの皆さん、一緒にシェーッ!やってくださいって言ったんですね。  そしたら見事にみんなでやってくれたんです。  それが僕すっごく嬉しくて、あ!これはもう、この映画はちゃんと最後まで赤塚さんをみんなでやってくれるんだなってのを思って感動しました。  だからちょっとお願いしたいんですけど、お客様も一緒にシェーッ!やっていただけるとすごい嬉しいんですけど。  やってもらえるとすごい心が自由になるんで。  上の方もぜひ、あの手のこれだけで良いんで、ちょっとやっていただけたら嬉しいと思うんですけど、僕シェーッ!って言うんで、お願いします。  良いですか?  お願いします。  じゃ行きますよ。 せーのー
シェーッ!!!
  おおっ!最高ですね、これは(笑)。  ありがとうございます、素晴らしいです。

司会: どうもありがとうございました。


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更新:2011.05.01(日)
Kaori