TA991218

祝封切り!『御法度』舞台挨拶

[もどる]


12月18日、あの「GTO」公開と同じ日、同じ有楽町で、'99最大の話題作「御法度」が遂に封切られる。
病から復活した、”世界のオオシマ”13年振りの新作である上に、アサノ一人でも大騒ぎの昨今、真治に優作の息子にたけしまで来るとあっては、大混乱は必至。超豪華舞台挨拶の催される丸の内プラゼールには、前日(夜ではない!)からハンパでなく冷たいビル風の中を生き抜いた数百人のツワモノどもが押し寄せ、歴史的瞬間を待ち受けていた。

(初回上映後の舞台挨拶より)
ご出席
大島渚監督
崔洋一@近藤勇
ビートたけし@土方歳三
武田真治@沖田総司
浅野忠信@田代彪蔵
松田龍平@加納惣三郎


司会: 皆様、本日は映画「御法度」にご来場くださいまして、まことにありがとうございます。今日から話題の映画「御法度」がいよいよ公開となりました。皆様方が公開最初のお客様となられたわけなんですが、ご覧いただいて、いかがでしたでしょうか?
<とっても素敵でした!>
  (笑)
さて、本日は初日ということで特別に監督、そして出演者の方々がおいでくださっています。
<歓声>
  もう、この歓声ですからね。早速、出演者の方からお迎えいたします。
まずは土方歳三役のビートたけしさん、沖田総司役の武田真治さん、加納惣三郎役の松田龍平さん、田代彪蔵役の浅野忠信さん、そして近藤勇役の崔洋一さんです。
<大歓声の中、俳優陣がステージに登場>

    浅野忠信さんのいでたち
  • 「地雷」のときと同じ、ナチュラルな髪
  • しっかりお髭
  • 黒のプルオーバー
  • オリーブブラウンのベロア地の細身のスーツ
    (上着の裾が反り返って、裏地が見えてる(^^;)
  • 靴は見えなーい。

  本当に豪華な顔ぶれですよね。どうぞ、もう少し中央の方にお寄りください。こちらの方にお寄りくださいませ。
え、まずは皆様方にお一言ずついただきたいと思います。まず最初にビートたけしさん、一言ご挨拶をお願いいたします。
<拍手>
たけし: (照れて)コンニチハ(笑)。
<こんにちは!>
  どうも、あの、早くからありがとうございました。大島監督の、あの久々のメガホンを採るってことで。えー、まぁ自分が映画...に興味を持ったのは「戦場のメリークリスマス」という映画に使っていただいたお陰だと思っているんで、あの...それなりに(笑)一生懸命やったとは思うんですが、どうもすいませんでした(笑)。ありがとうございます。
<拍手>
司会: ありがとうございました。
続きまして、武田真治さんです。お願いします。
武田: (元気に)こんにちは、武田真治です!
<誕生日おめでとう!>
  ありがとうございます。
楽しく演らせていただきました。もっともっと頑張ります。今日はありがとうございました。
<拍手>
司会: そして、松田龍平さんです。お願いいたします。
松田: はじめまして、松田龍平です。
<かわいい!>
  なんか、今日はこんなに大勢の方が観に来てくれて(笑)嬉しいです、すごく。まぁ、なんか挨拶は苦手なので、今日は楽しんで行ってください。
<拍手>
司会: ありがとうございました。
浅野忠信さんです。お願いいたします。
浅野: え、来てくださって、どうもありがとうございます。今回は龍平君とかと出会えて、僕は本当、楽しい思いをさしていただいて、なおかつあの大島監督という大監督の映画に出れて、本当に嬉しく思っています。そして、こんなにたくさんの皆さんが観てくれてると思うと、本当に嬉しいです。どうもありがとうございます。
<拍手>
司会: そして崔洋一さん、お願いいたします。
崔: 俺が近藤だよ。
<拍手>
  本当にどうもありがとうございます。あの、昨日の夜は胸がキリキリと痛んでました。まぁ、皆さんのお陰です。大勝利です!どうもありがとうございました。
<拍手>
司会: ありがとうございます。
それでは、お一方ずつお話をうかがって参りたいと思います。 まずは、ビートたけしさん。え、「戦場のメリークリスマス」から、大島監督の作品というのは2回目になりますけど、16年前と比べて、大島監督の演出、変わった点などございましたでしょうか?
たけし: 大島監督は相変わらず、あの、スタジオの掛け声がものすごくて、「ヨーイ!」ってデカイ声出して、そのまま車椅子で下がって行っちゃいましたんで、その辺がすごいなぁ!って思いました。
<爆笑>
  何もあんなにデカイ声出さなくたっていいんじゃないかって思いますけど、その辺が、やっぱ、その一言で全員が緊張してしまうという。で、また一緒に、近藤さんをやった崔さんが、必ず俺の横へ来てセリフの練習をするんで、これが困りました。
<爆笑>
崔: あのね、一言言いたいんですが、「セリフ減らしていいかな、どう思う?」って相談されたのが私でございます。
<爆笑>
たけし: もう、とにかく、あの、台本を持って、急に、俺が煙草を吸ってる横に、急に座ると「(声色で)おう、土方、どう思うよ?」って、何を言ってるんだ、ヒジカタって!?と思って、あぁ、セリフかと思って、「近藤さん、そうじゃないでしょうか」と。ご飯食べてると、「土方の...」と、またかぁ!え、だから京都の撮影所に行くのに、一番ヤだったのが、崔さんが寄ってくるってことでした。
<爆笑>
司会: 崔さん、いかがですか?その辺は。
崔: いや、だから、7行ゼリフがあったのを、「これ4行でいいよね」って言うんですよ、たけしさんが。いや、僕も意味よくわかんなかったんだけど、「いや、これ長いよね」って。「いや、でも監督にお聞きになったらどうですか?」って、結局ですね、この土方作戦は見事失敗しましてね、やっぱり7行言ってしまったたけしさんがいらっしゃいました。
司会: (笑)ありがとうございました。
続きましてですね、武田真治さん。新選組の一番人気の沖田総司役なんですけれど、一番、沖田総司を演じる上で、神経を注がれた点というのは、どんなところなんですか?
武田: ...(小声で)神経をですか?
司会: 気を付けた点というのは?
武田: ...(小声で)気を付けた点?
<かわいい!>
  (元気に)別に何も気を付けなかったです。
<爆笑>
司会: あ、自然体だったんですね。
武田: はい(笑)
司会: あの、大島監督からは役作りの上で何かアドバイスなどはありましたか?
武田: はい、「自分が一番強いと思ってやってくれ」って、言われました。
司会: 沖田総司と言えば、剣の天才ですけれども、立ち回りは大変でしたか?
武田: いいえ。
<爆笑>
司会: トレーニングなどはなさったんですか?
武田: はい、2ヶ月くらい。
司会: そんなに。あの、後半、最後の方「菊花の契り」のくだりは長ゼリフでしたけれども、NGはありました?
武田: ありませんでした!(ガッツポーズ)
<拍手>
司会: あの、お客様の声がかかりましたけれども、何と、武田さん、今日お誕生日です!
<歓声>
武田: ありがとうございます!
司会: おめでとうございます!ありがとうございました。
さ、続きまして、松田龍平さん。何と今回ね、映画初出演なのに初主演という大役を果たされました。緊張はなさいましたか?
松田: いやー、僕なりにはしてたんですけど、周りからはあまりしてない!(笑)とかって言われてましたね。
司会: 今回はね、武田さん、浅野さんと3人で、撮影中は皆さんとは別の旅館で暮らしをなさったんですけども、あの、合宿みたいな形で。
松田: そう、旅館で浅野君と武田君と、この3人で一緒だったんですけど。
司会: あ、そうですか。どんなお話をなさってたんですか?
松田: はい!?
<笑>
司会: どんなお話を?
松田: いやー、どんな?って言っても、プライベートな(笑)話しが多かったんですけど(笑)
司会: はぁ。
松田: なんか、演技とかそういうので話したのは、まずなかったですね。
司会: あ、そうなんですか?
松田: ま、楽しく。
司会: ケンカはなさいませんでした?
松田: (笑)ケンカなんかしないですよぉ!
<爆笑>
司会: それは失礼いたしました。
あの、大島監督はどんな監督だと印象がありましたか?
松田: いやぁ、かっこいい監督。だけど、まぁ始めは僕の印象(笑)的には、まぁ、なんか、ニコニコした優しいおじさんって感じでしたけどね。
司会: あ、そうですか。今回の役で一番大変だったのはどんなところですか?
松田: いやぁ、なんか、いろんな意味で大変なところはあったんですけど、だけど、特にこれ!(笑)ってのはないですね。
司会: 今回の作品で、ずっと役者さんをなさるっていう決意されたそうですけれども、どんな役者さんになりたいと思っていらっしゃいますか?
松田: まぁ、型にはまらない(笑)役者。いろんな役をやってみたいです。
司会: わかりました。
<拍手>
  続きまして、浅野忠信さん、大島監督の作品に出たくて、熱望なさっていたとうかがっているんですけど。
浅野: そうですね、熱望..1回は出たいと思ってましたね。
司会: 実際に出られてどうでしたか?監督は。
浅野: そうですね、なんか今回、変に緊張しちゃったんで(笑)、あんまり緊張しなくて良かったのかなと、最後の方には思いましたけど。
司会: というのは?
浅野: あの、僕は、ちょっと(笑)失礼な言い方になるかもしれないんですけど、監督はなんか自分の近くにいてくれる人というか、なんかそれに近い存在みたいに、僕は感じ取れたんで、それがすごく嬉しく思えて、なんか、こんなに緊張しなくていいんだなぁみたいな風に、最後は思いました。
司会: 最初に台本を読まれたとき、田代という役はどういう印象を持たれましたか?
浅野: 最初はその、けっこうあの出っ歯で、髭も生えてて、もっとなんかすごく醜い感じで描かれてて、すごい面白いなとは思ったんですけど、自分でこれ演じきれるのかな?と思ってて、結局まぁ演じきれなかったんですけど。まぁその役は、すごく面白そうだなって思いましたけど、読んだときは。
司会: 実際、一番苦労なさった役作りの点というのは、どんなところでしょう?
浅野: 特にその役作りみたいなもので苦労はなかったんですけど、あの、龍平君にいい具合にペースに巻き込んでもらえたんで(笑)、はい、それがなんか面白かったです。
司会: じゃあ、いい刺激になりましたね。
浅野: はい。
司会: ありがとうございました。
<拍手>
  最後ですけれども、崔洋一監督。最初に、あの大島監督から近藤役だよと告げられたときは、どのような感想を持たれましたか?
崔: あの、フリーズ5秒、青天の霹靂でしたね。
司会: あぁ、そうですか(笑)。
崔: びっくりしました。
司会: 実際に、監督と役者という別の立場になられたわけなんですけども、演じられて、いかがでしたでしょうか?
崔: ....(ニヤニヤ)楽しいですよ。
<笑>
司会: そうでしたか(笑)
崔: はい(笑)
<笑>
司会: 病み付きになりそうですか?
崔: え、後はですね、たけしさんに雇っていただくことと、もう一度大島さんに雇っていただければ、役者冥利に尽きるかな?という風に思ってます。
<拍手>
司会: あの、ご自身で俳優としての崔洋一さんはどのようにご覧になっていますか?
崔: ...観ていただいたばっかりなのでねぇ、自分の口で言うのは恥ずかしいですよね。
<カッコ良かったですよ!>
  あ、ありがとうございます。
<爆笑>
  あの、やっぱ世代が近い方の方がほめていただける。
<爆笑>
  ありがとうございます。
司会: (笑)ありがとうございました。
さあ、それではいよいよ大島渚監督をお呼びしたいと思います。皆様、大きな拍手でお迎えください。大島監督です。
<大拍手の中、大島監督が杖を突いて登場>
<監督、お帰りなさい!>
大島: 皆さんこんにちは。よくいらっしゃいました。皆さんは世界でこの映画「御法度」を最初にご覧になったお客様たちです。皆さんは世界で一番幸せなお客様たちだと、私は確信してます。
<大拍手>
  そして、皆さんをお迎えできた、この映画の製作者たち、スタッフたち、これはまた世界で一番幸せなスタッフたちです。我々はこの幸せが世界中に広がっていくことを確信しております。どうも、本当にありがとうございました!
<大拍手>
司会: ありがとうございました。

−マスコミ撮影−
司会: 皆様ありがとうございました。それでは、皆様、もう一度大きな拍手で監督と出演者のみなさんをお送りくださいませ。ありがとうございました。
<大拍手>


[もどる]

更新:2001.11.09(金)
obuchi@yk.rim.or.jp