TA090507

祝完成!「鈍獣」舞台挨拶

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小雨降る5月7日、九段会館にて「鈍獣」の完成披露試写会の舞台挨拶が行われた。

ご出席(敬称略)
細野ひで晃 監督
浅野忠信(凸やん)
北村一樹(江田)
ユースケ・サンタマリア(岡本)
南野陽子(順子)
佐津川愛美(ノラ)
ジェロ(明)
伊藤さとり(司会)

浅野さんのいでたち
  • サイドの毛先をはねさせたセミロング/うっすら髭
  • ダークスーツ
  • 白シャツ/ネクタイなし
  • 靴(?)
明らかに、一番脚が長い!

<上映前の舞台挨拶より>

司会: 三階席までお客様いらっしゃっております。

ユースケ: 超マンですよね。 4万人の方が今日はいらっしゃってるとか。 鈴なりってこういうことですね。

監督: ありがとうございます。

ユースケ: ありがとうございます、皆さん。

司会: それではですね、皆様から一言ずつご挨拶をいただきたいと思います。 まずは浅野忠信さんです。 よろしくお願いいたします。

浅野: 皆さん、今日は本当にありがとうございます。 この映画でですね、僕は何度も何度も殺されるんですが、でも最後まで死ぬことはありません。 そういう、凸やんっていう、ちょっと不思議なキャラクターを演じさせていただきました浅野忠信です。 今日は本当に楽しんで行ってください。 よろしくお願いします。

司会: 続きまして、北村一樹さんです。

北村: 今日はお忙しい中どうもありがとうございます。 今回はですね、スーパーヘビーという田舎のホストクラブのホストを、No.1ホストをさせていただきましてですね、久し振りにぶっ飛び役をやらせていただきました。 江田っちという役です。 北村です、どうもありがとうございます。

司会: 続きまして、ユースケ・サンタマリアさんです。

ユースケ: どうも皆さん、ありがとう! 男性からのまさかね声援があるとはね。 ありがとうございます。 ありがとう、ありがとう、何で男性だけなの? 季節外れの粉雪舞う中、ようこそいらっしゃいました。 ”頭の中が痒いんだ”でお馴染み、ユースケでございますけれども、どういうわけかね、この素晴らしい「鈍獣」という面白い映画に、去年の夏、撮影で参加させてもらって、本当素敵な2008年の夏の思い出になりました。 今日はですね、ちょっと(真木)よう子ちゃんね、今もうすぐお子さんが生まれるということで来れないというのがあるんですけれども、俺達もね分娩台に上ったつもりで今日は頑張ろうよって、さっき舞台袖でみんなでね、スクラム組んでやりましたよね。

監督: やりました。

ユースケ: そういうことでね、ぜひとも今日は楽しんで行ってください!

司会: 続きまして、南野陽子さんです。

南野: 皆さんこんにちは、南野陽子です。 私が順子ママです。 これは撮影は本当一番暑い8月に行われたんですけれども、スタッフ、キャストと熱い人が集まって熱い映画を作ったので、今日は皆さんにそれを届けにやって来ました。 ぜひ楽しんでください。

司会: 続きまして佐津川愛美さんです。

佐津川: ぶりっこキャラのホステスのノラちゃんを演じさせていただきました、佐津川愛美です。 スーパーヘビーのホステスと書いてありますが、ホステスの要素はあまりないんじゃないかなと思うような、良くわからないような役なんですけど、とても楽しい世界観でやらせていただいて、とても感謝しています。 今日は短い時間ですが、皆さんと楽しい時間になればと思います。 よろしくお願いします。

監督: そしてこの映画のメガホンを執りました細野ひで晃監督です。

監督: こんにちは。 いやいや、こうやって表舞台に出ることがほとんどないものですから、ちょっと動揺してるんです、今。 だけど本当にこれだけ多くの皆さんが来てくれて、本当に嬉しく思ってます。 ありがとうございます。

司会: どうもありがとうございます。
さて今日はこんな豪華なキャストの方々での舞台挨拶なんですけれども、実はもうお一方

ユースケ: 何ですか? あの人が? え!

司会: はい、あの方が。

ユースケ: もう生まれちゃったのかな?

司会: この映画にももちろん出演されております。 そして素晴らしい歌声をお持ちの方、本日はこの方に来ていただいております、どうぞ!

(ジェロ登場、「流浪の町」熱唱)

ユースケ: いやぁすごいですね、生歌ですよ。

司会 改めまして拍手をお願いします、ジェロさんです。

ジェロ: よろしくお願いします。

ユースケ: 今ちょっとハモって行こうかと思ったけど、止めましたよ。 リハーサルしてないもんね。

司会: ジェロさん、改めまして今回映画で初出演されましておめでとうございます。

ジェロ: ありがとうございます。

司会: 明という役ですけれども、演じられていていかがだったでしょうか?

ジェロ: はい、初めてなんですけれども、皆様も本当にわかりやすい指示をいただいて、僕もその場でいるだけで本当に勉強になりまして、本当に楽しかったです。

司会: そうですか。 じゃ、このメンバーの方々とも色々お話をされて、演技アドバイスも受けられましたか?

ジェロ: そうですね、やっぱり皆さんわりきってやられてましたし

ユースケ: ちょっと待って! 言い方、”割り切って”って、確かにさ仕事だけどさ。

ジェロ: カメラ回ってないのに、本当に目の前で、北村さんも一生懸命役を、その役になりきって、ええ。

ユースケ: ”なりきって”を”割り切って”って、聞こえが悪いから、傷ついたじゃない。

司会: 北村一樹さん、特にご一緒だったと思うんですけれども、ジェロさんと共演されてどんな印象がございましたか?

北村: あの正直「わ、ジェロだ!」って感じでやってました。 ちょっと嬉しかったです。

司会: 浅野さん、今回ジェロさんの生歌、今聞かれていていかがでしたか?。

浅野: いやぁ、本当に我々日本人は見習わなきゃいけない、すごく大切なものが

ユースケ: 日本人の心があるんだよね、歌の中に、本当に。

浅野: そうですね。

司会: 本当に素敵な歌、ありがとうございます。
では本日の登壇者の皆様が全員揃ったところで、色々映画の内容について、実際の撮影現場についておうかがいして行きたいと思うんですが、まず浅野さんにおうかがいしたいと思います。 今回の凸やんという役は今まで浅野さんが演じられた中でも、またある意味特殊的な部分もあったと思うんですが、この役を演じるにあたって、ご自分でどういう意気込みだったんでしょうか?

浅野: そうですね、脚本いただいて、何しろすごく面白い脚本だったんですけど、読むのとやるのでは大違いだったと思いまして、やるのはすごい大変な内容だなと思ったんですね、密室でこう次々と色んなことが起きる話なもんですから。 それで僕のやっぱりキャラクターはちょっと過激な人なんで、自分自身、どうやろうか?と思ったんですけど。 まぁ僕はありがたいことに、この撮影に入る前に「劔岳点の記」という映画で山にずっとこもってたんですね。 山にいるとやっぱり都会の普段の生活とは違かったものですから、そういう何かちょっとかけ離れた自分がいたものですから、それをそのまま現場でぶつけちゃおうと思いまして。 それで現場に行って、わからないながらもやっていくうちに、けっこうふざけたことをやったりだとか、普段やらないような思い切ったことをやって行った方が、自分のキャラクターには向いてるんじゃないかと思って、そこからは楽しく出来ましたね。

司会: じゃあ、ご自分の、ある意味考えで、役を肉付けしていったという。

浅野: そうですね。

司会: ありがとうございます。
北村一樹さんにお伺いしたいと思いますが、また非常に今回の役っていうのも、色々作りこんだ外見もあったと思うんですけれども、色々とまた監督ともお話されたりもして行ったんですか?

北村: そうですね、あの最初衣装合わせに行ったときにですね、自分の想像とあまりにも違う衣裳とかカツラが一杯出て来て、もうすぐに監督にどうやれば良いですか?って感じで聞いたんですけど。 現場ではけっこうちゃんと絵コンテってのがもう出来てて、すごく細かく演出していただいたので、すごく安心して。 すごい信用してたんですね、もう最初の段階で、色々話して。 なのでもう、お任せします!って状態で、乗っかった気分で最後まで出来ました。

司会: はい、ユースケ・サンタマリアさん、すごく今、深々とね頷いていらっしゃいましたけど

ユースケ: いや、本当にその通りですよ。 僕も言われましたもん、監督に。 「YOU、好きにやっちゃってよ。」 何言ってんだろう?と思って。 それだけでした、僕には。 他のみんなにはものすごい話かけててね、ここはどうでってやってたのに、僕には一言です。 「YOU、好きにやっちゃってよ。」 何だったんだろうね? スイマセン、質問もされてないのに、すいませんでした、申し訳ない。

司会: 監督、それで皆さん納得しちゃうと思うんですけれども、言い返した方が良いとは思うんですが。

監督: 何か確かに言ったのかなぁ?って

ユースケ: 「YOU、好きにやっちゃってよ。」とは言ってないけど、けっこう本当そんな感じで、ユースケさん、ここはいつものユースケさんで、どひゃー!って好きに行ってもらってって。 でもすごい良くわかってくれてるっていうか、各人のパーソナリティを見て、監督は演出、各人にしてくれてたんですね。 僕は、あまり色々言われても困っちゃうっていうかわからなくなるんで、好きにやってって言うのが、一番僕にとってはたぶん良かったと思うんですけどね。 その辺ちょっと見抜いてやってんだから、監督は、大したもんだよ。

監督: いえいえ。 言う前に何でもやってくれてる。

司会: ありがとうございます。
ちなみにちょっと南野陽子さんにもおうかがいしようと思うんですけど、南野さんはユースケさんみたいなこういった方がいると、相当現場も明るかったと思うんですけど。

南野: そうですね、本当でも、ずっとスーパーヘビーっていうね、私がママをしてて、ホストが一人しかいないんですけど、そこのセットがずっと長い撮影期間で、朝から晩までが10日以上続いて、オリンピックの頃でしたね

ユースケ: 丁度ね。

南野: そう。 でこう、みんな閉め切りのバーの中の撮影をずっとしてたので、ちょっと朝だか夜だかわからないくらいボーッとして来る中、ユースケさん、こんな感じだったんで、ちょっとその辺のとこ自分たちじゃわかんない、いいかな?みたいなのが、ちゃんと表現されてると思います。

ユースケ: 喜んで良いんだか悪いんだか。

南野: そこが不思議な映画なんですよね。 さすが監督さんのすごいところなんですけど。 不思議な色に染まってます。

司会: はぁ、そうですか。
佐津川さんは今回はすごく可愛らしい、またちょっと飛び跳ねたような役だったと思うんですけど、どうでしたか?

佐津川: そうですね、こういった役は初めてだったので、最初は大丈夫かな?ってちょっと不安があって、でも脚本読みが進むうちに、一生懸命やればそれが面白いと思うからって言ってもらって、それはどういう意味なのかな?ってちょっと思ったんですけど、とにかく一生懸命やることが面白さに繋がるんだったら嬉しいなと思って、そういう気持ちでいて、やっぱり衣裳とかセットとかもすごい世界観なので、その中で大きく飛び抜けたというか、役をやるっていうのは、本当にあんまりないことなので、すごく逆に楽しかったですね、私は。 みんなに、衣裳すごいねとか言われてたんですけど、けっこうノリノリで着てやってましたし、今言うのはちょっと恥ずかしいんですけど、でもそういう世界観っていうのが、何か不思議なんですけど、何かちょっと居心地が良いみたいなのが撮影中にはあって、すごく楽しかったです。

ユースケ: だって、あんなに楽しそうな愛美ちゃん、僕初めて見ましたもん。

佐津川: 初めてでしょ。

ユースケ: これが初めてか。

司会: 浅野さんと北村さん、現場でもユースケさんこんな感じでしたか?

ユースケ: 良い意味ですよね? こんな感じってね。

浅野: ナイーブな面もありましたけど。

北村: あの、しょっちゅうトイレばかり行ってました。

ユースケ: あのね、緊張ばっかしてると、お腹に来るんだよ。 現場では”ユースケタイム”って呼ばれてた。 僕のトイレでみんなをちょっと待たせちゃうんだけど、それが何かこう良いブレークタイムになってる。 それが画面に出てますよ、良い意味でね。

監督: 出てます、はい。

司会: ジェロさんは本当に映画初出演だったと思うんですけど

監督: 俺の話はシャットアウト? 良いんですけどね。 ジェロの話そりゃ聞きたいもんね。

司会: 色々ね、ちょっと聞いておこうかなと思いますけど。
ジェロさんは今回の撮影現場に入られて、どういう雰囲気でしたか?

ジェロ: そうですね、やっぱりみんな真面目だと思う。

ユースケ: そりゃ真面目にやりますよ。

監督 僕なんかが映画見てても思うんですけど、やるたびにジェロさん、ちょっと上手くなってるんですよね。 だからこれは意外と楽しめると思いますね。 丁度撮り順っていうか、撮影順が丁度上映順になって、どんどんとこう上手くなってるジェロさんは面白いんじゃないかな。

ジェロ: ありがとうございます。

司会: 浅野さん、考えてみますと、世代的にも近い方々がたくさん今回は揃ってらっしゃって、相当楽しかったのかな?と思うんですけど。

浅野: そうですね、楽しかったですね。 もうスタッフの方たちとかもノリの良い人たちが多かったんで、そういう意味でも本当にみんなが和気あいあいと楽しんでましたね、ええ。

司会: ユースケさんも、舞台の「鈍獣」を見てらっしゃって、またそういった出会い

ユースケ: そうです、そうです。 で、あのときは普通に見に行っただけなんですけど、やっぱり不思議な、ちょっとわからない、よくわからない舞台だったですね。 そのわからないところがすごく心地良かったんですよね。 だから、これが映画になるって言ったときにはね、メンバーが違うし、演出する監督も違うわけだから、これはもう、そういうこと考えずにバーッ!とやってしまえみたいな。 したらやっぱり、舞台も良いけど、映画がめちゃくちゃ面白いものになっちゃってね、俺、相当この後仕事来るなと思ったね。 本当に、みんなそうですよ。 あまりにも良い瞬間を焼き付けてくれたから、監督が。 ジェロなんか相当、役者の仕事バンバン来ますよね。 良い芝居してるから、本当に。 後ジェロの今の歌の印税、7:3で僕に来ることになってる。 それはちょっとご了承ください。

司会: はぁ、そうですか。 はい、ありがとうございます。
次に北村さん、今回浅野さんとも共演されていて、ずいぶん演技の面でもね、面白かったんじゃないですか?

北村: へ?

司会: 浅野さんとも共演されて、演技面でもすごく楽しめたこともたくさんあったんじゃないでしょうかね?

北村: ああ、そうですね、最初に凸やんが登場するシーンがあるんですけど、そのときに本当に初めて会ったんですね。 なので、僕のイメージとすると、浅野忠信ってのは凸やんの現実化なんですね。 ずっとそれで撮影続けて、終わってからご飯食べて、色々話したりするようになりましたけど、良い感じで撮影出来て、お芝居はやっぱりやっててすごい楽しかったですね、はい。

司会: はい、ありがとうございます。
南野さんも佐津川さんも、こういった男性陣の方々とずっと撮影現場でご一緒だったと思うんですけども、いかがでしたか?

南野: そうですね、本当にみんなでわーっ!て楽しくっていうのももちろんありましたし、まぁ女子は女子でね、それなりに色んなね、おしゃれの話とか、恋の話とかチェックしてたりしたの、ね?

佐津川: ハイ。 私、一番年下で、ちょっとすごい緊張していて、皆さんちょっと年が上の方ばっかりで、やっぱり一番年下で、そこがちょっと不安でいたんですけど、皆さんとっても優しい皆さんで、本当に何か現場の休憩時間のときとかにも色々お話してくださったりとか。 後私撮影中に二十歳のお誕生日を迎えまして、皆さんにお祝いしていただいて、ありがとうございました。 とっても嬉しかったです、本当に。 何事もなく終わるんだろうなって思ってたんです、本当に。 二十歳の誕生日を仕事して終わるのかな?みたいな。 それをお祝いしてもらって。

ユースケ: 二十歳の誕生日ですから、ちょっとただの誕生日じゃない、記念すべきものなんで、やってあげたいなって。

監督: 確か二十歳の誕生日の、要するに二十歳で初めてやったシーンがラブホテルでしたよね。

佐津川: ま、そうです、ラブホテルで、十代最後の日にラブホテルにいるとか言われて。

ユースケ: しょーがねぇじゃん。

司会: はい、嬉しかったです、ありがとうございました。

司会: ありがとうございます。
さて監督、ついに一般のお客様にもこうやって見ていただくことになりますけれども。

監督: 本当ですね。

司会: どうですか?こういったふうに映画でメガホンを執られてみて、お好きな物語を映画化したということについて。

監督: いやー、こんだけ豪華なキャストにね、本当に素晴らしい脚本家、本当に何て俺は恵まれてるんだろう!ってのが本当、今の第一感想という感じですね。 ええ、本当恵まれてると思います。 それで、本当キャストの絆もそうですし、多くのスタッフがこの映画に力を注いでますんで、本当に素敵な絆の映画になったと僕は思ってます、はい。

司会: はい、どうもありがとうございます。
では最後に浅野忠信さんからご来場のお客様に一言お願いします。

浅野: 皆さん本当に今日はありがとうございます。 映画はこれからですので、本当にゆっくり楽しんで行ってください。 そして面白いなと思われたら、ぜひお友達や家族の方を誘ってもう一度見ていただければ嬉しいです。 本当に今日はよろしく、あ!ありがとうございました。

司会: どうもありがとうございました。


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更新:2009.05.28(木)
Kaori